見出し画像

【緊急寄稿】BLOODAXE FESTIVAL 2022を50000倍楽しむ方法 by Erolin

どうも皆さまお元気してますか!
春のSUMMER BASH FESTに続きまして、9/24土に迫りました秋のBLOODAXE FESTIVAL(以下:BAXEなどの表記)でもイベント煽り担当としてテキスト書かせていただくことになりましたErolin(BURNING SIGN, NODAYSOFF, SMDcrew)です。

BLOODAXE FESTIVAL 2022

しかしBAXE FEST、コロナの数年を経て今年に復活した~と思ったら、まさかの春&秋という1年で2度の開催になりましたね。嬉しいサプライズ。
メインとして主催するコバさんkobax168(LOYAL TO THE GRAVE, BIRTHPLACE, UNBOY, MILITIA Inc.)を筆頭に、スタッフ・裏方・バックヤードの方々を含めてナフリスペクトでございます。

そして今回の秋のメンツは超久々の海外ゲストとして、4年ぶり5度目の来日(よく来ますねw)となるXIBALBAと、タイから初来日となるWHISPERSがやってきます!やはり来日バンドがいるといつものBAXE感ありますね。

■XIBALBA

背景のラテンアートと相まって
とっても良いアー写

重たい強い黒い、そして悪いの4拍子!カリフォルニアの超激重遅黒悪神ことシバルバ先生。
さらにこのバンドの魅力はただただそういったサウンド面の話だけにとどまらず、曲名やアートワーク、マーチなど端々から感じられるラテンなフレーバーが肝でしょう。これが吸い込み良好でズルズル引きずるドゥーミー/ストーナーなノリと絶妙にマッチするんですよね。
音の違いはあれど、FIOと勝手に相性よく感じてしまうのはその辺りもあるのかなと。当日はチッタを黒く塗り潰してほしいところ。

■WHISPERS

Gang StarrリップオフTがNICE

恐らくルーツは2010年代であろう、メタリック&モッシーでモダンなナイスサウンドをみせるタイの有望株。PALMは現地で共演経験もあるとのこと。ちなみに、アジアの海外バンドがBAXE FESTに出るのは初めてな気もしますがどうでしょうか?
なんと彼らに関してはBAXEにお客さんとして常連組だったらしく、今回は念願が叶っての出演側として来日となるようです。
MVなどでは90年代への憧れ異常な感じで、セレクトするマーチに気合いと愛が注入されているのがよくわかります。溢れ出る等身大HCキッズ感。皆んな温かく迎えてあげましょう!

願わくばお客さんも出演者も、モッシュ・ダイブのハードボディランゲージを含めてバチバチに国際交流カマしまくってほしいところですね。
ちなみにメタリックなハードコアの界隈で、コロナ前の最後に来ていた海外バンドは同じくBAXEでのツアーでUKのRENOUNCEDだったような。
タイミングの偶然もあるとはいえ、ここでもコバさんの精力的な動きが表れているように思います。

さて少し話は移りましてこのBAXE FEST、歴史は古く20年を軽く超える歴史があります。Twitterで初期フライヤーの画像も拾わせていただきましたが、年は書いてないものの初回は2000年に開催。
画像にチラッとフレームインしているFALL SILENTやREPRISALなどの来日も極初期になりますね。

この並びで八王子の狂った果実こと
Neotenyが入ってるのが素敵

ちなみにこのフライヤーにも記載があるので少しこぼれ話を。筆者はちょうど高校~大学入学くらいの頃になるのですが、当時のBAXE/168は界隈でいち早くしっかりとした作りのHPを公開していたんですよね。
自分はまだオリジナルのバンドを始めたくらいの頃だったこともあり、たまに更新されるそのHPは貴重な情報源だった記憶があります。大学でPCの授業中にこっそりHPを見て怒られたりなんかしてましたねw。

っていうか、これ書いてたら・・・まさかのHP残ってるじゃないですか(!)TOPページはオールブラックな背景のみになってますが、バンド紹介のページなどは生きている!
まさにインターネット黎明期、HTML直書きスタイルの90's後期~00's初期すぎるフレーバー!ちなみに当時は回線もまだまだ遅くてこのページ見るだけでも結構な時間かかったりしてましたね(遠い目)。
なかなか詳しく各バンドのメンバー紹介や写真、影響を受けたバンドなども残ってるので是非ぜひ下記URLをチェックしてみて下さい。今回のコラムで1番の衝撃&発見かもしれませんw

■bloodaxe168バンド紹介ページ
http://www.hat.hi-ho.ne.jp/bloodaxe168/band.html

あともう一つこぼれ話を言えば、大学の同級生にSHADOWS OF DISGUSTっていう関西唯一の168所属?バンドがいたんですよね(今となっては若干不確かな記憶)。
上記のページにもいないし、結局のところ色々と定かじゃないのですが。
めちゃセンスも良くて曲も沢山作っていたものの、特に音源も流通しないまま&なかなかドラムが見つからず、RANCORみたいな打ち込みのままでw、結局フワッと終わってしまった気がします。これは流石に話それすぎましたかね。

というわけで少し話を戻します。下北の251やERAといったライブハウスからスタートしたBAXE FESTは、2008年には渋谷のエイジアへ。そして現在の川崎チッタに移ったのが2014年。
そこからまた10年近く経ってるのかと思うとオジさんはビックリしますが・・・。下記のURLリンク先にこれまでのフライヤーが載ってたりするので興味ある方は是非。

ではでは今回の国内メンツのお話を。前述した海外勢2バンドに、主催を兼ねる復活を遂げたLOYAL TO THE GRAVE、ベテラン勢では久々のライブとなるAT ONE STROKEや、NUMBにEDGE OF SPIRIT、そしてチッタで観てみたい人も多いと思われる、レペゼン金沢RESENTMENTなどなど。まずはキャリア長い組な枠でスタートさせていただきます。

■LOYAL TO THE GRAVE

Sound & Fury 2017で海外勢にポツンと
混ざるヘルプ前のxtakashixに注目

90'sシラキュース/ニュースクールHC発、00~10'sのモダンなメタルコア&タフガイ経由で2022年アップデート進化型モッシュコアへ。
ライブは若干インターバルが開きましたが、すばらしくてNICE CHOICEなxtakashixのベース加入(一応ヘルプでしたっけ?)も良い感じにハマッていてSO GOOD。
あと公開質問みたいになりますが、ずっとタライフの曲名がバンド名のルーツだと思ってたんですがどうなのでしょうか?w そしてそろそろ新譜も聴きたいなと思う今日この頃です!

■AT ONE STROKE

よく見るとスワさんのポーズが少し面白い

極東からHATEBREEDへの回答とでも言うような(関西の同世代では当時そんな会話してましたネ)、ドのつくキャッチー&メタリック&モッシーなサウンドに、デスメタル的なブルータル風味で味付け。
ファーストアルバムは国内ハードコアで間違いなく金字塔といえる1枚(再発とかやはり難しいんでしょうか?)だと思います。
そして大幅に時をまたいで2019年にリリースされた最新アルバムでもAOS節は安心安定の不変ぶり。
今回のライブはコロナで空いた数年ぶりですが、レアな初期セトリとのウワサも耳にしました。東のスワさんの名MC?迷MCにも期待したいところです。

■NUMB

真ん中ユースケくんの黄色が差し色になって
良いですよね好きですこのアー写

バンドのキャリアなら今回のメンツの中でも最長ですかね?まごうことなき東京ハーデスト。ブレぬ90'sへの愛は勿論のところですが、温故知新を地でいくような、音楽に対してまだまだ貪欲な姿勢はマジで尊敬モンです。
SENTAさんを筆頭に話していても勿論のこと、SNSなど含めた発信の内容なども良い意味で年上の人と接している感じが全くしないんですよね。ベテランでもキープフレッシュ。
若者とベテランを接続する、その存在感は年々増しているように思います。今回も皆んなで大きなグルーヴを描いて踊りましょう。

■EDGE OF SPIRIT

腕の刺青がバンドロゴにも見える良い写真

関西勢では最もキャリアの長いバンドとなるEOS。バンドとしてのストイックさが滲み出た演奏力やライブでの再現力/表現力は今回でも随一でしょう。
しかしそのスキルフルな面を上回るほどのパッションは、まさにハードコアバンドであることを容赦なく叩きつけてくれますし、見るたびに背筋が伸びるような思いになるんですよね。
初期~中期のアンセム曲はもちろんですが、ライブでは先駆けて披露されている新曲がこれまでのEOSの活動を集約したような仕上がりでこれまた素敵なんです。新譜も心待ちにしております!

■RESENTMENT

街では会いたくないです

前述もしましたが、今回のBAXEで恐らく最も期待度の高いバンドの一つではないでしょうか!活動にしばしのブランクはあったものの、2010年代に入ってから徐々にペースを取り戻し、地獄のような仕上がりの単独作までドロップ。
デスメタリックなハードコアが局地的に不良性/暴力性と悪魔合体すると、こんなにとんでもないことになるものなんだなと、心底興味深く思います。
ここにきてタイミングよく未発表曲の新MVも出ましたが、良い意味どころか良すぎる意味で全くもってブレることのないSKI MASK × BRUTAL × BEATDOWN。
あの凶暴なパフォーマンスがチッタという大きな舞台で観られるのは中々ない機会と思うので是非ご注目。

そしてキャリア順に中堅どころ、といった括りで進めてまいりますが(そんな年の差なんて、とは思うのですが書きやすいのでスミマセンw)、今春のBAXEナイスアクトも記憶に新しいBLINDSIDEにFIGHT IT OUT、そしてGATES OF HOPELESSに、流石にもう若手じゃないねNUMBERNINEと。

■BLINDSIDE

手前で拳を掲げる
お客さんの脇汗がとてもピュア

柏/東京発のピット直撃型タフガイスタイルで、BAXEへの出演はエイジアの頃から常連組の一角。
シラキュース/BOSTON/NYなど新旧USのモッシュコアをベースに、硬質な印象のあるグルーヴは00年代中盤以降のモダンなハードコアの影響を感じます。野球で例えると右の本格派、みたいな正統派のイメージあるんですが伝わりますかねw
そして春のBAXE最後に見せた、謎の弦楽器隊の総入れ替えシーンは見れるんでしょうか?こちらも乞うご期待です。

■FIGHT IT OUT

みんな今よりややスマート

ご存知045ハマのゼロ距離フルスイング番長FIO。最近の良い感じの流れでいうと、今回はEL PUENTEチッタ場所といったところかなと。
ただチッタでピットの端から端に向かってのタックルは、まぁまぁ距離があるのでバテないようにお気をつけください。
あと最近自らHEALER × IRATEのようなツイートもしていましたが、ライブで披露した新曲がラティーノ感あるパワーバイオレンスの突進力と叩き潰すようなビートダウン/ブレイクダウンパート、両方ともさらに磨きがかかっているようで非常に興奮します。なので当日は皆んなで興奮しましょう。

■GATES OF HOPELESS

UPRISINGの角度は反り返って
地面から200°くらいがJUSTICE

こちらも春に続いて連続出演になる大阪GOH。両手を広げて天仰ぎからの弦楽器アップライズ&フロア突き刺し、そして頭抱えながら膝つき落涙の散らばりまで。もはや伝統芸ともいえるクラシックスタイルをFURYかつ厳格に関西で守り抜いてきた彼ら。
昨年にRETRIBUTIONから発売した1st ALBUMも好評で、BACK YARD ZINEのインタビューでも存分に発揮されていましたが、愛と感謝に満ち溢れたピュアニュースクールっぷりにはもはや爽やかさすら感じます。
ウワサでは最近になって弦楽器の人数が増えたとか?当日どんな体制かは分かりませんが、是非チェックしてみて下さい。

■NUMBERNINE

現体制でXIBALBAみたいな
3人アー写もアリだと思う

もう立派な中堅どころというキャリアになってきたN9。ダンサブル&スポーティーでモダンなハードコアサウンドに、2019年に発売したアルバムの頃からはヘヴィグルーヴまでガチっと装備、さらに最近になって未発表曲とともにテープとしてリリースした2020年のデモではエモ~オルタナ的な側面も顔を出し始め、バンドとしてスタイルの幅がグッと広がってきました。
新旧のNYHCから派生した音楽を、2022年に日本で解釈&アップデートするとこんなにカッコ良くなる、という一番の好例だと思います。
あとは同名の有名なアパレルブランドにSEOで負けないように頑張ってほしいところ。

では一応キャリア順に書きまして、最後の枠に。こちらも同じく春のBAXEにも出ていた東京HORSEHEAD NEBULA、今回唯一のオールドスクールサウンドな茨城TRUE FIGHT、岡山DARKSIDE OYCよりZETTON、そしてオープニングアクトとして抜擢された新鋭VIEW FROM THE SOYUZ。ザックリしすぎてて申し訳ありませんが、若手枠的な感じで括らせてもらいます。

■HORSEHEAD NEBULA

まだ半グレ感のある頃の
全グレさんが後ろに

東京デスメタリックハードコアHN!今回のメンツではXIBALBAと最もサウンド面で共鳴するような、ローチューニングを活かした音階崩壊寸前のザクザクリフ&ビロンビロンの暗黒ドゥーミーな単弦リフ、さらにバンドとしての過剰な音圧。
そしてそれらに負けない、オーラありすぎて巷でウワサの全グレことKINさん(さん呼びさせてもらいます、チッス)の吐き捨てボーカルがチンピラ感マシマシで良きです。
でもデスメタリックと言いながらもややクラスト寄りな印象あるんですよね、どこかPROPHECY OF DOOMとかBOLT THROWERのin battle there is no law的な。カチッとしつつも何処かに粗さがあるからですかね?良かったら誰か答え合わせさせてください。

■TRUE FIGHT

ライブ写真はオールドスクールの
バンドが最も映える説

今年リリースした7インチのツアーファイナルを地元茨城で先日終えたばかりの彼ら。
まさにダイブ・シンガロング・2ステップ!なオールドスクール/ユースクルーマナーに則ったハイテンションサウンドは、今回のBAXEで唯一のオールドスクール枠ということもあり、重心低めなバンドが並ぶ中でキラリと光る存在感を放ってくれるのではないかと。本人たちもかなり気合いが入ってると思います。
精力的な活動を続けるソウルメイト的な存在のBRAVE OUTとともに、オールドスクールやユースクルーと呼ばれるジャンルの魅力に一人でも気付いてもらう機会になれば良いですね。
大きなフェスでいえば、以前にインタビューでも話してくれていたMINDSETのライブみたいになったらホント最高です!

■ZETTON

素朴な風貌から想像できない凶暴な音

ここ最近で話題によく上がるWEST SIDE UNITYなどと並んで、西のハードコアを若くして盛り上げる岡山DARKSIDE OYC。その中で最も気を吐いているのがこちらのZETTONです。
春はSUMMER BASH FESTでもカマしていた彼ら。スタイルは90's後期~00's初期よろしくな極悪ハードコア(あらためて考えると、そんな括りの音楽ジャンルおかしいっすよねw)の2022アップデート版といった印象なのですが、彼らの面白いところはそのハイブリッド具合。
いわゆる極悪系と呼ばれる代表的なバンドだけにとどまらず、REPRISALなどのミリタントなニュースクールやENTなどのグラインド~クラスト的な要素、いずれも怒涛かつ猛烈な勢いといったところに共通項を見出しているように思います。こちらも答え合わせNEEDです。

■VIEW FROM THE SOYUZ

関西風にいうとシュッとしてはる

最後の紹介になります、今回オープニングアクトとして抜擢されたVFTS!しかしそうはいっても侮ることなかれ、BAXEのO.Aはこれまでも福岡のuniverse last a wardや仙台DIKTATOR、古くはNUMBERNINEなど、毎回のように次世代を期待されるバンドがその役を担ってきた過去があるんですよね。
彼らのスタイルは確実にピュアなメタル/メタルコアがルーツの一部になっているであろうニュースクールHCをベースに、大仰なメロディーの単音リフや天空駆けまわる壮大な曲展開、そこへ突然差し込まれてくるザックザクの邪悪パートに、忘れてはいけないのが曲の長尺さ(これ重要かとw)!
同じ東京でいえばCRYSTAL LAKEのinto the great beyond期、そして古くはSORROW OF TRANQURITYや、時おりBEFORE CHRISTなども彷彿とさせる部分があり、この辺りの名前にピンときた方には是非注目してほしいところです。

というわけで、当初はこの半分くらいのボリュームで書くつもりだったんですが、アレコレと整えたりしていると結局まぁまぁな長文に・・・。ここまでお付き合いいただきありがとうございます。この後は当日の出展ブース、アフターショウなどを含めた補足情報を。

■出展ブース

アパレルやフード・ドリンクに
バーバーSHOPまで充実

さらに、こちらのコンテンツではコバさん自らゲストスピーカーとしてBAXEの見どころ解説をしてくれています(俺の紹介よりしっかり話してくれてるかとw)。トメさん&トクちゃんの軽快なトークも相まって、メチャ聴きやすくて楽しいのでオススメです。

■トメタツのSICK PEOPLE

ながら聴きに最適なラジオ形式

https://linktr.ee/sickpeople1987

■各アフターショウ

翌日の日曜、好メンツ!
WHISPERSの希望もあり
月曜ですが大阪公演

っということで、イベントの周辺情報も充実と。どうしようもなく長くなってきたので、そろそろ締めにかかります。

最近になって自分も若い人たちと接することも徐々に多くなりましたが、国内のこういった界隈/シーンも25~30年近くの年月が経ってきて、本当にお客さんの層なんかは軽く10周くらいしたんじゃないかと思います(例えばNUMBやT.J.MAXX、220などの極初期からずっと来ている人なんかは恐らくいませんよね)。でもそうやって人が入れ替わっても続いているってとても素敵なことですし、ここにきて元気な若い人たちが増えているのも嬉しいことです。そしてあらためて、歴史や文脈がある以上は他に代えのきくようなものでもないなと。過去現在未来と、一瞬だけの高揚感や単なる内輪ノリでは終わらせず、太く長く充実させていけたらと切に思います。当日は皆さん思い思いに、大いに楽しんでくださいませ!

・ローソンチケット Lコード [70949]
https://l-tike.com/search/?keyword=70949

・イープラス
https://eplus.jp/sf/detail/1325000001-P0030009P021001


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?