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フィリピン留学で、最初に聞かれた質問は

フィリピンには、もともと行く予定はなかった。今となっては、そんなこと思っていた自分に対して、お前完全に気が狂っているのか?と自分で自分を恥じるけど、当時の僕はフィリピンに対してあまり良いイメージがなかった。治安が悪くて、あんまり綺麗じゃないイメージだ。


でも、世界一周最初の国、オーストラリアであまりに英語がわからなさすぎて、妻と二人で絶望して、行くことにした。ちなみにどれくらい絶望したかというと、トイレに携帯を落っことした時くらいの絶望だった。


留学先は、当時ブイブイ言わせまくっていたドゥテルテ大統領の出身地という理由だけで、ダバオに決定した。

ちなみに、ダバオの元市長はこのドゥテルテさんだ。彼はダバオを治安の良い場所にするために尽力したそうで、ダバオにいる間に乗ったタクシー運転主の話では、「ダバオ市民は観光客に指一本触れただけでも、射殺される」とのことだった。


指一本で射殺?


厳しすぎない?!それってつまり、もう手のひらとかでべったりいっちゃった日には、八つ裂きにして、火あぶりとかになるってこと?


でも、ダバオ市民の多くはみんなドゥテルテさんが大好きで、「彼のおかげでダバオは良い街になった。彼はヒーロだよ。」と言う。やっぱり治安を安定させるってすごく大切なことなんだ。


さて、留学に話を戻す。そんなダバオに到着した最初の夜。学校から空港まで迎えにきてくれたスタッフのヘンリーが最初に僕と妻に放った一言は


「キャンユースピークイングリッシュ?(英語話せる?」


だった。



いくら英語になるとスーパーイエスマンになる僕であっても、ここではさすがに、「イエス」と素直に答えることはできなかった。


ちなみに、どれくらいイエスマンかはこちらの記事を読んでもらえばわかると思います。


さすがに、この質問には「いや、話せへんからきとんねん!」ときっぱりツッコミたくなったが、そのツッコミすら英語で出てこない。どうやらやっぱり英語が話せないらしい。関西人からツッコミをとったら、何も残らない。というのはあながち言い過ぎでもない。


いや、気持ちはわかる。すごくわかる。ヘンリー的には、今から案内する僕らがどれくらいの英語力なのかを知りたかっただけだろう。ヘンリーは韓国人なので、どうしても僕らとのコミュニケーションは英語中心になるから、なんとか最初の糸口をつかみたかったわけだ。


ちなみに、ヘンリーはめっちゃいいやつだ。僕は彼から何度かもらいタバコをした。もらいタバコをさせてくれる人は、もれなくいいやつだと相場が決まっている。


その日は、夜遅くにダバオについた。晩御飯がまだの僕らのために、帰りにドライブスルーに寄り道してくれて、僕と妻はマクドを食べた。まさかフィリピンにきて一食目がマクドになるとは思いもよらなかった。でも、やっぱり、日本と同じで夜のドライブスルーで食べるマクドは美味しかった。


学校に併設した寮についた頃には0時近くになっており、とにかくその日は寝ることにした。明日から英語留学が始める。授業は全て英語。他にはどんな生徒がいるのだろう?圧倒的人見知りな僕は、英語力の前にコミュニケーション能力に不安を抱きながら、眠りについた。


これがフィリピン留学1日目の夜のこと。結局、フィリピン留学はとっても楽しくて、山ほど思い出もできたけど、やっぱりこの夜のなんとも言えない心細さと、マクドナルドの美味しさは、今でもたまに思い出す。


フィリピン留学の話はまだ続く。

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