監査職員のパートナーに対する不満(及びそれに対する苦しい言い訳)【監査ガチ勢向け】
監査職員がパートナーに対して感じていそうな不満を並べてみました。
監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めた「てりたま」です。
このnoteを開いていただき、ありがとうございます。
監査ガチ勢のあなた! 移動時間中、PCの立ち上がるのを待つ間、一人で食事中、トイレ中などすきま時間にこのページを開いていただいたんでしょうか? 繁忙期、お疲れさまです。 あなたのおかげで、今日も資本市場は元気に動いています!
おそらくお読みいただいているのはパートナーではない職員の方々が多いと思います。パートナーに言いたいこと、いろいろありますよね?
ということで今回は、「監査パートナーは、職員からこんな風に思われているんだろうな」ということを集めた自虐回です。
現場の負担を考えろ💢
現場の負担を増やすばかりで、減らすことを考えしない
具体的な不満としては、
監査手続って、「絶対に必要な手続」と「絶対に不要な手続」との間に広大なグレーゾーンがありますよね。そこに「絶対に必要な手続」が食い込んで拡大してきたのが監査厳格化の歴史。
ムービングターゲットなので、どうしても迷ったら安全サイドに判断してしまう…
おっしゃるとおりですorz
現場の終盤でちゃぶ台返し
監査も大詰めになってから、重要な判断を変更させたり、手続を追加させたりするので、監査チームもクライアントも大混乱。
そんなときのパートナーの心の声。
(こんなことになってたの? 知らなかったよ……)
(しまった、期中に気になっていたのに、そのままになっていた……)
(これ、事前の相談で聞いてたのと違う……)
いや、期中は期中でいろいろ忙しくて……
それに、もうちょっとちゃんとやっててくれていると思ったんですが……
ま、それも含めてパートナーの監督責任ですね、はい。
人が足りないと訴えているのに生返事
これは監査チームのパートナーよりも、アサイン担当パートナーへの不満かもしれません。
分かってるんだけど、人がいないのは分かるよね? いろいろ掛け合ったけど無理だったのよ。申し訳ないと思ってます🙏
何なんだ、その働き方は💢
パートナーは終日ミーティングが入っていて、相談したいのに全然捕まらない
パートナーの働き方 第1段階
日中がミーティングでつぶれるようになると、調書レビューなど自分の仕事は夜と週末に回すことになる
パートナーの働き方 第2段階
夜や週末までミーティングが侵食してくるので、自分の仕事をする時間を「非公開の予定」としてブロックする
パートナーの働き方 第3段階
ブロックしている予定のパターンを見抜かれ、遠慮なく会議出席依頼が送られるようになる
パートナーの働き方 第4段階
いたちごっこも極まり、もはや打つ手なし
そして、こう言われるようになります。
そうでしょうね😭
クライアントとうまくコミュニケーションしろ💢
クライアントとやたら対立する
クライアントの表情が凍りつくのを見て、「そうだった!」と思い出した瞬間。まことに面目ない。
突然に正義感の神が舞い降りたというか、今ここで言わなきゃいつ言うんだと思ったんですよね。言ったことは間違ってはないよね? ね?
クライアントに物が言えない
どこかでパートナーが満を持して登場するプランがあるですよ。きっと。
職員を大事にしろ💢
職員のことを何とも思っていない
そんなことは全然ないんですが…… 大事だと思っているし、心配もしているし、パートナー間で職員のことを話すことも多いし。
そう思わせてしまっているのは申し訳ないんですが……
公正に評価してくれない
いきなりマジレスになりますが、公正な人事評価は次の点で難しいと言えます。
監査業務での人事評価には定性的な要素を入れる必要があり、評価者の主観を排除できない
評価者と被評価者とで、重要な評価ポイントやその比重が違うことがある
人は、自己を過大に評価する傾向にある
とは言え、普段の仕事ぶりを見てもらえず、出来上がった調書だけ見て(それもどこまで見ているのか…)評価されても、納得しづらいことは分かります。
また、評価コメントも抽象的で、実際に何を見てそう評価したのか分からないと不信感がつのるでしょうね。
実際によく見てあげて公正な評価を行うことに加えて、被評価者が理解できるようにパートナー一同は努力しないといけませんね。
おわりに
私が職員だったのは20年くらい前なので、そのときはぶつくさ文句を言っていたはずですが遠い昔のことになってしまいました。
したがって、ここに書いたことはすべて私が妄想したことです。
自分で書きながら身につまされることもあれば、自分には該当しないと思っていることもあります。(ちなみにですが「人は、自己を過大に評価する傾向にある」を再掲しておきます)
もしこれを現役のパートナーがご覧になり、気に障ることがあればごめんなさい。ここに書いてあるのはあなたのことではありませんよ、きっと。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
この投稿へのご意見を下のコメント欄またはX/Twitter(@teritamadozo)でいただけると幸いです。
これからもおつきあいのほど、よろしくお願いいたします。
てりたま
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