てりたま|元大手監査法人パートナー|会計士の新しい生き方を見つける

公認会計士。高校で海外留学→大学在学中に会計士試験合格→大手監査法人で30年以上監査にまみれ、海外駐在、人事も担当→パートナーの職を辞し、会計士の新しい使い道を模索中。なお、投稿の内容は投稿者個人の意見で、いかなる組織の見解でもありません。

てりたま|元大手監査法人パートナー|会計士の新しい生き方を見つける

公認会計士。高校で海外留学→大学在学中に会計士試験合格→大手監査法人で30年以上監査にまみれ、海外駐在、人事も担当→パートナーの職を辞し、会計士の新しい使い道を模索中。なお、投稿の内容は投稿者個人の意見で、いかなる組織の見解でもありません。

    最近の記事

    監査人のへんな癖

    てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 前回、監査をやってよかった、と思うことを投稿しています。 監査人の性分としては、ほめてばかりでは片手落ちなので、マイナスのことも話そうと思います。 と言っても、シリアスな内容にはならないので、気楽にお読みください。 監査人のへんな癖ちょうど、こんなツイートをしました。 この「3つの職業病」が監査人のよくある癖のように思います。 理屈っぽい 監査は、会計基準や監査基準という理屈の世界と、生

      • 監査という仕事をやってよかったこと

        てりたまです。 学生のときから30年強、監査法人で監査をやってきました。 よくも悪くも、今の私は監査法人に育ててもらいました。 今回は監査をやってきて、よかったと思うことをお話しします。主に次の4つです。 社会的な意義が分かりやすい 汎用性の高いスキルが学べる 得がたい経験ができる 常にチャレンジャーでいられる 一つずつ見ていきましょう。 社会的な意義が分かりやすい公認会計士には、「国民経済の健全な発展に寄与する」という社会的使命が与えられています。資本市場の重

        • 苦手な「交渉」を得意技にするために

          てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 どんな仕事をしていても、仕事でなくても、交渉事はつきまといます。 私も交渉する機会はたくさんありましたが、いつも後で「こう言えばよかったのに…」と後悔することしきり。 そもそも、自分が得するために弁を弄して相手を言い負かす、というのがどうも性に合いません。 そんな中、一冊の本に出会います。 俗っぽいタイトルがついていますが、アメリカの大学で研修を受けたときに、必読書に指定されていたものです。

          • 内部統制不備の改善策を立案する前に考えるべきこと

            てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 不祥事が起こると、原因究明して再発防止策を立案します。 また、内部統制の不備が発見されて、改善策を立案することもあります。 いずれの場合にも、しっかりした再発防止策/改善策を立案するために、まず頭に入れておくべきことが3つあります。 責任追及と再発防止を切り分ける 不祥事や不備の根本原因を探り当て、そこにメスを入れる 個別の対策ごとにふさわしい時間軸を設定する それでは、レッツゴー! 責

            グループ監査はこう変わる

            てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 今回は100%監査人向けの内容になっておりまして、善良な一般市民の方々には、恐れ入りますがまたの機会にお越しいただければ幸いです。 少しだけさわりを申し上げますと、「グループ監査」とは乱暴にはしょると子会社監査のことで、監査の基準が改正され、監査手続が少し変更されます。 タイトルも変更さて、業界の内輪の方々だけになったところで、続けます。 なお、いつも通り、全面的にてりたまの勝手な意見で書きます

            人生100年時代の働き方

            てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 今回は監査や会計の話ではなく、高年齢層の今後の働き方について、私が最近考えていることを書いてみます。 60代で引退して幸せなのか 人生100年時代と言われてかなりの年数が経ちます。 安倍元首相肝いりで政府の「人生100年時代構想会議」が発足してからでも5年が経過しています。 人生100年時代の課題としていろいろ言われている中で、「年寄りよ、もっと働け」というのもあります。 政府は企業に、定年

            初めて監査現場のリーダーになったら

            てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 この投稿では、監査法人のスタッフの皆さんが対象です。 スタッフとして監査を始めて、4年目くらいから現場のリーダーを任されることがだんだん増えてきます。 入社2年目でも、1年生を引き連れて事業所往査に行くときは、リーダーを務めます。 以下では、あなたが初めて現場のリーダーを担当するとして進めます。 リーダーって何をする人?本題に入る前に、「リーダー」って何でしょうか? リーダーの英語の意味は「リ

            監査人は英語の勉強こうしたら?

            てりたまです。 高校生のときに1年間、監査法人に入ってから4年間をアメリカで過ごしました。また、監査法人では、帰国後も海外の監査人と頻繁に英語でやり取りしています。 ときどき英語の勉強法について質問を受けることがあります。そのときの私の回答をご紹介します。 監査人は英語の勉強に有利?!まずはGood newsから(いきなり英語…)。 監査人や企業の経理担当者は、英語の勉強に有利です。 以下、その理由を挙げます。興味ない方は「英語の勉強は詰め込み式で」まで飛ばしてください。

            会計士から見た事業計画の正しい運用

            てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 前回、「なぜ事業計画は下振れするのか」で、世の中の事業計画にさんざん文句をつけました。 これに対して、次のような意見が出るのは当然。 今回は、どうすればまともな事業計画ができるか、考えてみましょう。 経営的な観点と会計的な観点からまとめます。 経営的な観点からの留意点事業計画を作る場合、会計以前に、経営上の必要性がある場合がほとんどです。 どうすれば、絵に描いた餅ではなく、経営に役立つ事業

            なぜ事業計画は下振れするのか

            てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 会計上の見積りには、事業計画が登場するものがいろいろあります。 繰延税金資産の回収可能性、固定資産の減損、非上場株式の評価、買収時の取得原価の配分。 また、会計上の見積りではないですが、継続企業の前提にも出てきます。 事業計画の上振れと下振れ企業買収の成功確率は3割前後と言われます。 何をもって「成功」とするかは難しいですが、半分以上は当初期待した結果を達成できていない、と言えます。 買収以外で

            異文化コミュニケーションはつらいよ

            てりたまです。 監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして勤めました。 パートナーになる前の4年間、アメリカに駐在しました。 現地の日系クライアントをお世話する、いわゆるジャパンデスクです。 アメリカで目撃した異文化衝突の最前線 監査法人の駐在は、一般企業とちょっと違います。 監査法人は現地のネットワークファーム(提携先会計事務所)に赴任します。一般企業のように子会社に行くわけではなく、日本の監査法人との間で上下関係はありません。 ジャパンデスクの仕事はいろいろあ

            評価面談は、こうしたらよかった

            てりたまです。 退職前に 監査法人で30年強、パートナーとして17年の勤務を終え、昨年10月に退職しました。 その半年ほど前、退職について部下たちにも伝えてから、彼らのために何かできないかと考え、一人ずつ一時間の面談をすることにしました。 そこで伝えたのは、次の3点です。 高く評価できること 課題 課題を踏まえ、今後取り組むべきこと 監査法人の評価制度の中で、毎年何回かは面談をすることが決まっています。さらにそれよりも多く接点を持つことが推奨されています。 しかし

            スピーチをすることになったら

            てりたまです。 監査法人で30年強、パートナーとして17年。その間、人前で話すことがよくありました。 1,000人を前にした方針説明会や披露宴での主賓あいさつ。採用担当としての会社説明会は、以前にnoteに書きましたね。 私はスピーチの達人でもなんでもないですが、場数だけは踏んでいますので、経験を踏まえてスピーチの準備の手順をお話しします。想定しているのは、15分以内のスピーチです。 端的に言うと手順は次の3つ。 目的を設定する 原稿を作る リハーサルする なんだか

            会社ごとの「お作法」

            てりたまです。 監査法人で30年強、パートナーとして17年、監査やその他のお仕事で、さまざまな会社とお付き合いがありました。 監査人やコンサルタントがクライアントで業務を始めるときに、最初に乗り越えないといけない壁が、その会社の「お作法」です。 「お作法」が分からないと、そもそも会話が成立しないからです。 「お作法」の中には、一見して分かりやすいものも。例えば、 服装:フォーマルか、どの程度までのカジュアルがOKか 用語:社内でしか通用しない略語など 資料:A4かA

            はじめての監査現場で空回り

            てりたまです。監査法人で30年強、うち17年をパートナーとして務めました。 こんな私でも、監査現場にはじめて行った(往査した)日がありました。 私が会計士試験に合格した年は、当時としては大量合格年度でした。 新人研修が終わり、監査現場への配属が始まって同期が次々と巣立っていきましたが、私にはなかなか順番が回ってきません。 とうとう最後の一人になり、知り合いもいない事務所で孤独に待機。ひょっとすると存在を忘れられているのでは、でも給料は入ってたしな、と思いながら、声がかかる

            四半期開示簡素化で増える手間もあるよ

            てりたまです。監査法人でパートナーを17年務めました。 金融庁金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループ(長い名前です)が四半期開示の制度を見直す報告を公表しています。 ちなみに今回の投稿も(いつもの投稿も)、てりたま個人の意見を述べています。 実務に影響のありそうな変更 すでに方向性が決まっているものを含めて、実務に影響のありそうな変更はこんなところです。 第1四半期、第3四半期の四半期報告書を廃止 四半期決算短信にセグメント情報、キャッシュ・フロー情報な