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今更「親父の一番長い日」ですか。

昨日の夜、NHKのSONGSを
見るともなしに見ていました。

ゲストはさだまさしでした。

中盤くらいの時間だったでしょうか。

ヒット曲「親父の一番長い日」を
披露することになりました。

この曲が発売されたのは、
まだ昭和の時代です。
レコードで発売されました。

そして、確かフルで演奏すると
30分くらいになる曲で、
当時かなり話題になりました。

昨日は短縮バージョンでの演奏でした。

私は、この曲を
ちゃんと聞いたことがなかったのですが、
聞いていて、
「ああ、こういう価値観の曲を
名曲としてNHK流しちゃうんだ」
と思いました。

曲はひとつの家族の物語です。
とある男性(その家の長男でしょうか)に
妹が生まれました。
その妹の子どものころから結婚するまでの
親父と妹の話を、
「兄貴」である主人公の目線で語る
というものです。

歌詞を聞いていると、
やれ、いつになったら女らしくなるんだとか
彼氏の一人くらいいないと、とか
結婚相手に対して「お前を一発殴らせろ」だとか、
もう、この親父、「昭和の親父」丸出しなのです。

おそらくは、こういう古式ゆかしい?
「昭和の親父」の娘を想うやるせなさや
かわいらしさを歌ったものだと思うのですが、
今日日あまりに価値観が古すぎて、
「これ、自民党保守派の息がかかった
NHKの幹部が歌わせろって言ったんじゃないの?」
と勘繰りたくなりました。

この曲をさだまさしの代表曲として、
堂々と番組のど真ん中で歌わせちゃうあたりに
ちょっと恐怖心すら感じました。

まあ、「関白宣言」を歌わせるよりは
良かったのでしょうか。


「関白宣言」は、新婚のとある男が
「亭主関白」然として、妻に対して
ああしろこうしろ、
これはするなあれはするな
と命じながらも、
一方で自分の弱さや情けなさを
チラ見セする…ような歌です。

これも当時大ヒットしました。
(私もレコード買ってしまった。)

が、今の時代から見ると、
「本当は意気地なしのモラハラ夫」
に見えなくもありません。

「親父の一番長い日」を歌わせるより
物議をかもしたかもしれません。

往年のスターに
ヒット曲を歌わせること自体に
反対するものではありません。

ですが、その曲が今の時代に
どういう風に受け取られるかとか
今の時代に歌わせるのがふさわしいかとか
そういうことは流す側の責任として
しっかり検討すべきではないかなと思います。

そういうものを検討したうえでの
昨日のSONGSだったのだとしたら、
NHKの持ってる価値観は、
ちょっと現代とはかけ離れているのではないかと
思わないではいられないのでした。

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