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お金の話#1 資本主義と成長主義

資本主義は成長を前提としている。競争を前提としている。
そりゃ、そうだよね。

じゃ、なぜ、そうなっているのかな。って考えてたら、複利がポイントなんだって気づいた。

ま、どっかの陰謀論と同じ結論なんだけど、自分で気づいちゃったんだから仕方がない。

日本銀行が普通の銀行に利子をつけて金を貸す。1年後に銀行から返してもらう時には、貸した金以上に、利子分を日本経済のどっかから引っ張ってこなくちゃいけない。普通に考えれば、海外と貿易して引っ張ってくればいいわけだけど、まぁ、これが成長分なわけで、いわゆる公定歩合は日本経済の成長分として課されているわけだ。

 もひとつ、銀行自身は海外との貿易の機能はないから、企業や個人に貸す。ということは利子がさらにつくわけで、いわゆる僕の呼び方で、空間的な複利が発生していく。貸した金でさらに貸したり、ということを繰り返していくと、いわゆる実体経済に対する金融経済が生まれる。信用で生まれた経済、簡単に言えば利子で構成された経済だ。
 そして利子の圧力は構造的に競争を産む。企業の間にも。個人にも。そして強い貧富の差を生んでいく。

 リーマンショックの前には、実体経済に対して6-8倍まで膨れ上がり、バブルとなる過剰な信用はこうして生まれていった。
 

 いや、もう一つの加速因子があった。複利だ。5%の利子が5年後には27%に、10%の利子が61%に膨れ上がる時間方向の複利だ。

この複利の採用に合理的な理由はない。1年ごとという期間にも合理性はない。富を持つものの強者の論理だけだ。

いや、違う。「成長」を望む人間の潜在的欲望の


この空間的、時間的べき乗システムが加速度的成長を加速し、ま、べき乗だから当たり前だけど、政府や専門家は「前年度成長比」であるとか「GDP経済成長率」なんて用語を、当たり前のように使う。複利システムに沿って。

あ、常識なのかなぁ。
日本銀行のお偉いさんの発言とか聞いていると分かってやってるような口ぶりだもんなぁ。

実際には、今は、日本は低利子で構造が固定されている状態。貨幣をたくさん供給することで、経済を活発化させようとしているけれど、貨幣も政府財務も信用がなくなっていくし、人口が減っていって経済が縮小していく局面の今は、相当な綱渡りのはず。

共産主義を称賛する気もないし、資本主義を称賛する気もない。

ただ、ちゃんと考えたい。



僕らの目の前にある豊かな生活は、どこかの誰かの悲しみの上に乗っかっている。



-続く-

-かも-