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教えることは学ぶこと 2023年 ③

年末の授業で、ある生徒が数学の図形の問題を目の前にして、

「いやだぁ~、いやだぁ~」と言いながら、

これができないのも、いやなのも

「僕の個性だ」というような主張をし出したので

「個性」というのは、揉まれたり、潰されたりするもので、本当の個性は、それでも最後に残るものだから、目の前にある課題、克服しようか

と、伝えた。

「個性」「がんばり」「自分らしさ」「必死」

この仕事をする前から、嫌いな言葉だ。

少し前に、「下剋上球児」の感想に書いたけれど、個性やら、がんばりやら、自分らしさって言葉で、自分で天井決めてあきらめていることだと気づいてほしい。

「個性」も、「がんばり」も、「らしさ」、「必死」も人が決めることで、自分で思い込むものではないことを子どもたちに、そして、それが子どもたちの限界を決めつけてしまっている言葉であることを、大人たちに知ってほしいと思う。

以前、特性を持つ生徒の親御さんの暴言についての相談をしたとき、「障害も個性だから特に何もするつもりがない」と言い放った教育委員会の人がいたけれど、「個性」「個性」と、きれいごとを言う人たちの行きつく果てを見た気がした。「個性」を、決めつけや言い訳に使わないでほしい。

今年は、「なにかが おかしい」シリーズで、たくさん、苦情を言ったけれど、私たちは、これを「愚痴」にするつもりはない。

「本当にそうだろうか」

「そうだとしたら」または、「そうでないにしても」

私たちにできること・私たちがすべきことは何だろうか

と、問う姿勢を来年も続けたいと思っている。

いただいたサポートは、子どもたちの学ぶ環境づくりに使わせていただきます。よろしくお願いいたします<m(__)m>