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始まり

離島キッチンが、いよいよ本格始動した。

調理班と接客班とで分かれ、先生指導のもと、昼は箱膳、夜は会席と料理を作っていく。先生が、ホワイトボードに献立名と大まかな材料名は書いてくれるけど、使用量や切り方、味付け、調理方法など、詳しくは書いてないので、先生に指示を仰ぎながら仕込みを進めていく。全体の完成像は先生の頭の中にあるため、ゴールが見えない中走っているような感覚だ。
盛り付けられた時に、こうなるのか!と毎度、自分自身も驚く。

炊き合わせ1つでも、5種類くらいの食材を美味しく、器へ綺麗に盛り合わせられるよう、切り方を変えたり、下処理と出汁の味付けを変えていく。先生が口頭で教えてくれる割合で、食材に合わせた出汁を作っていくけど、同時進行で色々やっていると頭の中がこんがらがってきて、割合の計算すら怪しくなる始末。先生の言う割合や作り方も、端から書き留めないと、必要なことすら次々と忘れる自分の鳥頭具合に、悲しくなる今日この頃。
やらねばならぬ事が沢山あって、あたふたした中でも、今後自分達が考えて作っていくお弁当に、これらの経験と学びを活かしていくことになるので、離島キッチンでの貴重な実践を大切にして次へと繋げていきたい。

寺子屋から離島キッチンまでが片道20分程と簡単には帰れない距離のため、忘れ物は厳禁である…が、忘れてしまうのである。毎回お茶を沸かすのに、在庫の茶葉では必要量がなかったり、使う調味料を持って来るのを忘れたり…。毎回何か忘れてるんじゃないかと、行きの車でいやな予感を感じながら向かっているので、忘れ物がないようにより一層心掛けていこうと思う。

調理班だと作って盛り付けるのに必死で、お客様の様子があまり分からないけど、ホールにいると、料理の見た目や食べた時の反応を目の当たりにできるので嬉しく思う。それと同時に、これからもお客様に喜んでもらえるよう、調理・盛り付けをせねばと気も引き締まる。
キッチンもホールも、お客様が気持ちよく食事ができるように考えてやっていきたいと思う。

また、今回初めて握り寿司を作った。シャリをふんわりと綺麗な形にまとめるのはなかなか難しい…。先生はいつもの事ながら手際よく、いとも簡単そうにやって見せてくれるけど、いざやってみるとちんぷんかんぷんで、必死になってやった。
カウンターで余裕のある顔で談笑しながらも手早く、ふんわりと綺麗な握り寿司を作る職人さんの凄さよ…。

◯寺子屋ファーム
ゴーヤのグリーンカーテンが作りたくて、竹を切り出すところから始めた支柱立て。無事に完成して、順調にツルを絡ませてくれている。
地這いトマトも、いくつか虫?にやられてしまったけれど、花が咲き実がなりつつあるので、このまま大きく育っていってくれると良いなと思う。

◯7月の目標
・忘れ物しない・ケアレスミスしない
・トマト、ゴーヤの収穫

グリーンカーテンの下でのんびりとしたいなぁ。

(文:島食の寺子屋生徒 小澤)