見出し画像

美味しいですか?

離島で和食を学ぶ「島食の寺子屋」

あっという間、島に来て2ヶ月半が経った。
初めての場所、初めましての人、初めて教わること。沢山の初めてで溢れて毎日忙しいけど、楽しい。疲れも吹っ飛ぶくらいの好きな景色もある。ここでみる夕陽はたまらん。

最近は毎週のように離島キッチン海士が稼働していて、あわあわ。
離島キッチン海士では、島で取れた食材を使って、ツアーで来てくれたお客様などにお昼は箱膳、夜は会席料理を提供している。

昼の箱膳
会席料理の八寸

準備から提供まで関わるので、それぞれの工程で色々な出来事が起こっている。

準備の段階では、どんな料理になるのか、どんな盛り付けになるのか楽しみ。先生の頭の中では完成されてるのに、私の頭では切る、炒めるなど単体でしか分からない。頭に完成図を描いて動けるように、もっともっと出来るようになりたいと思った。

厨房では、お客様の到着に合わせどんどん形になっていく。その中で、時間に追われながらも丁寧にやるのは難しいなと痛感する。
会席を初めてやった時は盛り付けに時間がかかってマイペースではダメなんだぞ!と。
普段の授業とは違い、お客様を相手にしている分待たせないように、丁寧に素早く動かなきゃ間に合わないのはわかってはいたものの、先生の見本を見ても思うように盛り付けられなかった。

動線があちこちで行ったり来たり。何も出来てないのにとてつもない疲労感で終わった。

そんな日の帰り道にみた月と海が綺麗だった。
次、頑張る、、!!

ホールでは、お客様の食べてる様子に見入ってしまう。どんなことを考えながら食べてくれているのか、硬さはちょうどいいか、食べづらいものはないか、楽しんでくれているか。どう思ってくれたのかをうまく聞きたいけど、いつも通り「美味しかったですか?」としか聞くことができていない、、

器を下げるごとに「美味しかったよ」と。
それだけじゃなく、
「この食材は何?」と質問してくれたり、「私はいつも野菜は味をつけないで食べているから、このお魚の味は私には塩辛かったな」
「私はシフォンと餅が少し硬かったな」
「空豆が、大きくてふわふわでおいしい。自分でやっても硬くなっちゃうんだよ」
などと意見も添えてくれるので嬉しい。

人それぞれ味や硬さの感じ方は違うから色んな意見が聞けるのは勉強になる。
年齢や生きてきた過程、どんな物を食べてきたのかで、感じ方は変わってくるからその人のことがもっと知りたくなる。

隠岐に住んでいた人が愛知でお店を開き、そのお店が好きで通ってるお客様がきてくれた。それをきっかけに隠岐を知り、ツアーに参加したそう。お魚や野菜が美味しいと気に入ってくれていた。私が最近習ったことも知っていたりして料理に詳しい方だった。
教えてもらったお店に今度行ってみたいな。

色んなところに旅行に行っている方もいた。ヒョウと散歩している動画を見せてくれて、迫力がすごかったし楽しそうに話してくれたのが印象的だった。最後の最後までお酒を飲みながら食事を楽しんでくれていた。
次は北海道に行くと言っていたな。
どんなものを食べにいくんだろう。

これからもどんな話が聞けるのか楽しみ。
食べている姿をみるのがすきだな。
私も色んな物を味わって生きたい。

(文:島食の寺子屋生徒 髙田)

離島で和食を学ぶ「島食の寺子屋」
島根県の北、隠岐諸島のひとつ中ノ島(海士町)にある料理学校「島食の寺子屋」。 海へ山へ里へと、食材の現場に足を運び和食を学んでいく。四季を通じて学ぶ1年間コースに通う生徒たちの日記です。 【島食の寺子屋HP】https://washoku-terakoya.com/