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猪突猛進


(7月の満月バックムーン)

7月は離島キッチン、弁当、オードブルと多くの予約を頂き、大忙しだった。3日前から仕込みを始め、当日の朝5時から仕上げて届ける。毎日クタクタになりながら、楽しくて仕方がない。これからもっと質を高めて、美味しい料理をお届けしたい。

(弁当の盛り付け作業)

学校給食を食べる機会があった。自分たちが捌いている魚が学校給食として調理されて、海士の小中学生が食べている。捌いている給食の魚について生徒に尋ねると、魚大好きと言っている生徒がいる一方、魚の骨が残っている時があると言っている生徒もいた。今の日本、特に若い世代の人たちは魚離れが進んでいて魚を食べない理由として食べづらいからと魚を食べない人が増えている。まずは、魚は美味しい食材と思ってもらえるように、しっかり骨を取る作業を行なっていこうと思った。

交流給食で海士中学校訪問

定置網の漁に同行させて頂いた。行って揚げてみないとどんな魚が入っているかわからない。非常にワクワクしながら、朝を迎えた。漁にでると漁師の方の無駄のない動きに圧倒された。網を同じタイミングで揚げなければ魚は逃げていく。両サイドから魚を誘き寄せて揚げてみると5本のマグロが入っていた。非常に貴重な経験をさせて頂いた。漁師の方もただ網を入れて魚がかかるのを待つのではなく、潮の関係や陸地など魚がたくさん掛かるような仕掛けを日々考えながら網を入れている。そして、その網も海で流れているゴミや流木などに引っ掛かり、穴が空いたら手作業で取り修復している。このように、地道な作業があって私たちが美味しい魚を頂いている事を忘れてはいけない。いつもありがとうございます。

水揚げされるカジキマグロ体長3m

7月下旬に京都宇治にある料理屋の辰巳屋さんが研修に来て頂いた。実際に私たちの弁当の仕込みを手伝って頂いたが、切り込むスピードや全ての作業が早く、すごく刺激を貰った。今の自分のスピード感だとついていけない事がわかった。辰巳屋の社長さんがおっしゃってたメリハリをつける。これからはこのメリハリを大切に行動していく。お互いに良い刺激をもらって、充実した3日間が過ごせた。次は私たちが9月京都に研修に行くので、そこで使い慣れた厨房での動きは、また一味違うものだと思うので楽しみである。  

(文:島食の寺子屋生徒 坂元)