東京大空襲 (あらすじ)
『地獄絵図』
貴方はこの言葉を聞いて、どんな光景を思い浮かべますか?
人それぞれ、ですよね。
鬼を、想像しますか?
悪魔を、想像しますか?
連続殺人現場を、想像しますか?
色々と、あるかもしれません。
でも現実で見ることなんて、ほぼ無いでしょう。
私に、貴方に、そして特に、若い世代のみなさんにとって。
それを想像するのは、容易なことではない。
しかし私の大叔母は、実際に見たのです。
無差別殺人の、積み重なりを。
連続殺人の、究極の集合体を。
それは、一晩にして起こりました。
東京大空襲。
彼女は、そこにいました。
あらゆる形の、「死」を観たそうです。
彼女がいたのは、東京でした。
でも、東京だけじゃない。
広島だって、長崎だって。
他の、無数の場所が攻撃を受けました。
少なくとも、彼女がいたのは東京。
そして、その彼女から実際に話を聞いたのです。
「凄惨な光景だった。」
そう、言っておりました。
彼女は、死ぬまでそれを忘れないと思います。
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