いちいち正しいAdobeの戦略
世の中では、GAFAに代表される大手IT企業が目立っているが、その陰に隠れつつ、完璧な手を打っている会社は多い。
私にとって、その代表格がAdobeだ。
Photoshopやillustratorなど、既にここまで広く知れ渡り、愛用されているソフトを提供していたら、
「いや、Adobe製品はプロが使ってこそ。スマホやタブレットなんかで編集する層は他の企業に任せて、本物だけを取り込めばいいんですよ」
とかなっても不思議ではない。
というか、そんなこと言って、自ら時代に取り残されている企業なんて数えきれないほどあるだろう。
しかし、本当に優秀な経営陣は、
「常に時代が変わっていくことを自覚している」
一方で、
「時代が変わっても変わらない自身(自社)の価値を自覚している」
ものだ。
このAdobeのモバイル端末への力の入れ方は、まさにその代表例だといえるだろう。
「クリエーティビティーはプロだけのものではない。すべての人にクリエーティビティーの力を授けるのが我々のミッションだ」
と上の記事に書いてある。
Adobe製品はプロが最高の創造物を作るためのものではない。
全ての人が最高の創造物を作るために存在し、そこにスマホやタブレットという新たな環境が生まれた。
だから、その環境にあった最高のものを作った。
それは「すべての人にクリエーティビティーの力を授ける」というミッションと、強みにつながるから。
そんなメッセージを受け取ることができ、これが非のつけようがないほど的確に見えた。
外と内。
その状況分析を的確に行える目と度胸を、自身もつけていかなければと感じる。
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