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Etsyでレアな植物を買う

Etsy.comというサイトがある。今では日本語版もあるようだが、ウィキペディアによると、アメリカでEtsyのオンラインストアがオープンしたのは2005年のことらしい。最初はアーティストやクラフターが自分の作品を売るのがメインのサイトだったように思う。自分もアートをするのだけれど、当時の自分はアートフェアにブースを出して売ったりしていて、壊れ物をネットで売るとかって梱包が面倒だしと思っていた。そのうちにもっといろいろぜんぶ面倒になってきてアートフェアに出店もしなければ、物作り自体を止めてしまった。で、そんな自分がEtsyで買い物をするようになったのはここ2,3年のことだ。買うのはもっぱら今住んでいる地方ではレアな植物。昨シーズンは芹の苗をアーカンソー州から取り寄せた。Etsy内の種子、苗類はかなりニッチな市場で、地元のガーデンセンターはもとより、ほかのオンラインストアでも見かけないものが売られている。

この夏買ったのはタイトル写真の明日葉の苗と種。種は一つも発芽しなかったが苗は一本だけ購入したものを株分けして2本とも鉢でうまく育っている。今年の夏は日照りがひどくて地植えにできなかったが、秋になって雨量が回復してきたので一本は外に植えてみるつもり。この地方の極寒を越冬できるかどうかは植えてみないとわからない。去年、芹は無理だろうと思って、越冬させる分だけを小さな容器にとりわけて室内に移し、あとはコンポストがわりにレイズドベッドガーデンにすきこんでおいた。予想に反し、春になって辺りに水もないのに勝手にもりもりと芹が生えてきた。苗をわけてあげた友人のところでも外のポリ池に冬中放っておいても大丈夫だった。芹の北限を調べると青森県とあるので、気候的にぎりぎりセーフなのかもしれないが、明日葉は伊豆諸島の植物なのでさすがに越冬は厳しいか?なぜ明日葉を買ってたのかというと、昔友達と行った伊豆大島の民宿で出された明日葉のピーナツバター和えをもう一度食べてみたいのと、明日葉という植物が思いの外薬効が高いのを知ったから。これがもし庭の隅でもりもりと育ち、日常でお浸しやら和え物で食べれれば医食同源の一石二鳥。いままでも大体似たような理由で植物をそろえてきた。

直近のEtsyでの買い物はエゾウコギの種。チャーガについて調べている時エゾウコギという植物も見聞きしたので買ってみた。これは苗を売っている人がおらず、種の購入になった。健康食品として使用するのは根っこの部分らしいので気の長い話だ。サプリメントを買ったほうが絶対に早い。まあなんというか、Etsyでふわふわした夢を買っているようなものだ。エゾウコギは文字通り北海道で育つ植物らしいので、発芽さえすれば来春外に植えられるだろう。

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ときどき、次にこの家を買う人は私が植えたいろいろな変な植物について詳しく知ることはあるのだろうかと思う。植えた私でさえ、学術的な植物名を控えておらず、例えば、エルダーベリーは2種類違うベリーを植えたはずだが、どの木がどちらの種類だったのか名札を付けなかったからわからない。数年前に植えたハスカップは年々株が小さくなっていき実がならなくて、細々とこれがそうかなという程度に戻ってくる。そうかと思えば忘れたころに突然大輪の花が咲きだしたハマナスや耐寒性のハイビスカスもある。完全に雑草化したヨモギや、透明なうす緑色がきれいだけれどいつ食べても酸っぱいので熟すのを待っているうちに不思議と実がなくなってしまうグースベリーなど、行き当たりばったりでそろえた植物たちでいっぱいの私の庭。

次にオーダーしようかどうか迷っているのが、グミの木。簡単に育ちそうだが、勝手に増えて困るという説もあるので考え中。