膝_サムネイル2

ひざを鍛えてもひざは守れない!?

前回の股関節の話はたくさんの方々に見ていただけたようで、

多くの方が股関節の柔軟性に対して何かしらの関心や悩みを持っているんだなと感じました。

(読んでくださった皆様、ありがとうございました。まだ読んでいないという方は、こちらからご覧ください!)








今回からは、股関節の動きも密接に関係していると言われている




【ひざの痛み】




について話していきたいと思います。




その中でも、



【前十字靭帯(ACL)損傷】



にフォーカスしていきます。




意外と認知されていなかったACL損傷

なぜ、今回ACL損傷に焦点を当てたかというと


スポーツにおいて




【ACL損傷の発生率が非常に高い】




だけでなく、






膝 参考画像1






このようなスポーツ現場でのリアルな現状を報告したアンケート調査があったからです。




トップアスリートの選手たちが、練習や試合中にひざの靭帯を怪我して手術をすることになった。そのため『今季絶望』とか『長期離脱』などニュースになることが多いですよね。




こういうニュースをよく目にするためACL損傷に対する関心は非常に高いと思います。






ただ、




【現場の指導者の理解あっての怪我の予防】




トレーナーだけが怪我に対する知識を持っていても怪我の予防には限界があります。





指導者の方も知識を持っておくことでチーム全体で選手を守っていけると考えています。







だからこそ指導者の方もこの怪我について知って欲しいんです。

だからこそこの場を借りてこの怪我について僕の知識を発信していきたいんです。







ということで、このあとからは


【なぜACL損傷が起きるのか】


についてお話ししていきます!


《ACL》はあの動きに弱かった…

では、最初にACL損傷の特徴とメカニズムについてお話ししていきます。

どんな動きにACLは弱いと思います??


それは…






膝 参考画像2






と言われています。


こちらの動画は、当時世界でもトップレベルにいた元イングランド代表FWのマイケルオーウェン氏がACL損傷を引き起こした際のVTRです。



(0:15から受傷シーンが流れます)


このプレーでもパスを出した後にターンをしようとした際に怪我をしていますね。



なぜこのときACL損傷を招いてしまったのか…





大事なポイントは






膝 参考画像3






ひざやACLは構造上、






膝 参考画像4






このような動きに対して非常に弱いんです。



先ほどのオーウェン氏の受傷シーンを切り取ってみると


スクリーンショット 2019-10-02 12.48.43


つま先の向きに対してひざが大きく内側に向いていることがわかりますね。





このようなつき方をしたときひざの中では

下の図のように急激に【横方向とねじれの力】が加わります。



画像7



先ほどお伝えしたように、ひざやACLは横方向やねじれの力に対して非常に弱いんです。

そのため過度に負荷がかかるとACLなどの靭帯へ直接ダメージが加わり、切れやすくなってしまいます。




では、この姿勢を防ぐにはどうしたらいいのか…



答えは、






膝 参考画像8






『え、ひざを鍛えて怪我しないようにするんじゃないの…?』



と感じる方も多いと思います。



ひざだけでは守れないワケをこのあと説明します!



《股関節》と《ACL損傷》

ひざ以外の部位から安定化を図っていくとお伝えしましたが、



そのひとつのとして



【股関節の機能】



が挙げられます。



ひざの安定化を図るメカニズムは以下のように言われています。




前額面上における膝関節の動的安定性は膝関節の内外側に位置する筋肉によって成し遂げられているわけではなく、脛骨に対して大腿骨の接合力を高めることにより確保されていると推察される。(中略)十分な接合力を供給するためには、特に【大殿筋】と【大内転筋】の働きが重要と考えられる。(引用:「膝関節理学療法マネジメント-機能障害の原因を探るための臨床思考を紐解く-」)




突然むずしい話をつらつらとしてしまいすみません。



だけどこの話、ひざを守るためにはとっても重要なんです。







このはなしをかんたんに言うと、



膝 参考画像9






出ました!





【噛み合わせ】







そしてこれをよくしているのが、




膝 参考画像7





なんとなくわかっていただけたでしょうか?







ひざを

ACLを

守るためには、


膝 参考画像10

そして、それを可能にしているのが

膝だけでなく股関節周りの筋肉たちによる

サポートがあってのものになります!


このことが非常に重要となっていきます!







ひざの構造上、ひざ周りを鍛えていても限界があります。



なので、しっかりとその特性を理解して予防のためのトレーニングをしていく必要があるんです。



このあとは、 ACLを痛めないかカンタンなチェック方法と股関節周りのトレーニングをご紹介します!


その動き方大丈夫!?セルフチェック方法

まずは、チェック方法からお伝えしていきます!


この方法では、つま先に対して膝がどの方向に向くかがポイントとなっていきます!


つま先に対して【ひざが内側を向いていないか】チェックしましょう!







【片脚スクワット】


<Goodパターン>

画像11

<Badパターン>

画像12







【ドロップジャンプテスト】

<Goodパターン>

画像13

<Badパターン>

画像14


No more! ACL損傷!!予防トレーニング

股関節からひざを安定させるためには、

【大殿筋】と【内転筋】が一緒に働くことが重要であると先ほどお伝えしました。



今回のトレーニングにおいても


【お尻】と【うちもも】に力を入れることを意識しながら行なっていくことが重要です!


【Hip lift-ex】


動きが間違ってくると、ももの前や外側、腰に疲労感を感じてきます。


そのような場所に疲労感が出てしまうようであれば、無理をせず一度休憩をはさみましょう!







【お尻】と【うちもも】







ここがこのトレーニングにおいて一番重要なポイントです!!



まとめ

今回は、



【前十字靭帯(ACL)損傷】



について、怪我をするメカニズムからセルフチェック・予防のためのトレーニングの一例をご紹介しました。



カラダ全体の使い方を変えていけば、予防できる怪我はたくさんあると思います。



ちょっとしたトレーニングを取り入れることだけで、カラダの使いかも大きく変わっていきます。



このnoteを通して、常にベストなコンディションを保ち、怪我をしないカラダ作りのサポートができたら幸いです。




こちらのマガジンでも【カラダの使いかたのセルフチェック】や怪我に対して【予防のためのカンタンなトレーニング】を紹介しています!

ぜひ、マガジンのフォローもよろしくお願いします!!!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?