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サッカーとジョーンズ骨折

ジョーンズ骨折は難治性で手術をしてもその痛みに悩まされるサッカー選手に多い疲労骨折のひとつです。

私がサポートする選手にもこの怪我を経験し、手術をしてもその後の痛みや違和感に頭をかかえる選手が多くいます。

リハビリを経験したことのあるセラピストやトレーナーの方は、このような経験をされたことが多いのではないでしょうか。

こういう選手に共通していることは、骨折部の病態は整っているのにも関わらず【動作時の第5中足骨への過度なストレスを与えるような動きのエラーが改善されていない】ということです。

ジョーンズ骨折は繰り返しかかる軽微なストレスが原因で発症するスポーツ障害です。

これに対するリハビリの目的は以下のようにいわれています。

受傷機転を予防するのではなく、第5中足骨への負担量を減らすことを主眼に置くべき。
(引用「Jones骨折の発生予防」)

今回のnoteでは、そのような選手を救うために我々セラピストやトレーナーができること(リハビリから競技復帰・再発防止)についてご紹介していきます。

ジョーンズ骨折とは

この疲労骨折は、発生部位の血行が悪く一度発症すると手術的加療が必要となりますが、遷延治癒や再骨折に至るケースも多い怪我です。

スパイクのスタッドの形状や人工芝などサーフェスの問題、ビタミンD不足など栄養問題など様々なリスクファクターがこれまで多く報告されていますが、身体機能面における特徴もその中の1つとして報告されています。

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ジョーンズ骨折につながる動き

冒頭でもお話ししましたが、ストップ動作やターン動作などでかかる比較的軽微なストレスを繰り返し受けることで発症すると言われています。

第5中足骨への応力が1番かかる動きは足関節底屈+回外(内反)とされています。

その上で、松田はジョーンズ骨折治療のゴールの一つを以下のように設定しています。

サッカーとジョーンズ骨折

実際は、calf-raiseのような動きで母趾球荷重での動作安定性やそれに近い動きでの動作安定性を評価していきます。

さらに、サッカー選手の競技復帰を考慮する上では、ターン動作などいわゆるカッティング動作時の第5中足骨への負担軽減(母趾球荷重での動作安定)させることが非常に重要となります。

ジョーンズ骨折を経験している選手の多くは、このような動きで母趾球に体重をかけることができず、小趾(第5中足骨周囲)に荷重が集中しやすくなります。

ジョーンズ骨折から競技に復帰するためには、このような動きに対する動作分析およびアプローチも必要となります。

ジョーンズ骨折に対するリハビリテーション

ジョーンズ骨折術後の大まかなリハビリスケジュールは以下のようになります。

サッカーとジョーンズ骨折 (7)

このプロトコールに合わせながら、遷延治癒や再骨折を予防していくためにも早期から第5中足骨へのストレスを最小限に抑えた動作の獲得が求められます。
(保存療法の場合、Dr.と連携を取り骨癒合の状態をみながら運動量を決める。圧痛の有無を基準にすると閾値に個人差があるため再骨折する場合があるので注意。)

そのため、プロトコールや状態に応じて対象者に見合ったゴール設定を行い、それに必要な評価や治療を設定することが非常に大切になります。

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競技復帰を逆算したリハビリテーションの実際

大事なことは、各種運動開始許可が降りるまでに、動作を獲得させることです。

ここが曖昧になってしまうと痛みによって運動負荷を上げられないなどの問題に直面してしまいます。

ジョーンズ4

冒頭でもお話ししたように各動作におけるチェックポイント・ゴールは

サッカーとジョーンズ骨折 (4)

です。

ジョギング開始前|動作分析

片脚立位|

片脚立位は全ての動作を行うために必要な基本動作になります。

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