お香を買った

5月某日

おつかいでお茶を買うために、台湾関係の物を扱っているお店に来た。この店の閉業時間に間に合うため予定を詰めた。本日はひとりきり。ひとりで散歩するのも好きだが、感動はできるだけ共有したいものだ。謎に発生したおつかいイベントに不満タラタラである。

今日はあいにくの雨。室内は蒸し暑く、外は寒い。肌にまとわりつくズボンの布を鬱陶しく思いながら、目的地へ向かう。

店についてみるとおつかいで指定された品は種類が多く、どれが欲しいか確認の連絡を入れる。返事を待つ間まわりの店を冷やかしていると、ぷんと鼻をつく、なんとも形容し難い懐かしい香り。足を止めると日本香が売っていた。以前はパロサントを買ったが、コスパの面から見てもお香への憧れを捨てきれていなかった。パロサントは10本で1000円だけど、お香は20本で600円とか。安価なんだよね。

例に漏れず種類が多く選びきれないため、6種セットを手に取って顔を上げる。そういえばフロアマップに茶香水なるものがあったな、と思い出すとこちらも目の前にあった。

母も父も香水が好きなので、僕も香水や匂いのつくものにはよく触れる。お茶やミルクの匂いが好きだからそんなものを探し求めていた。なんと珍しいことにハニージャスミンの香りやミルクと炭の香りがあった。さすがお茶の香水を名乗るだけある。ラストノート(香水は体温に触れると時間が経つにつれて香りが変化する)がどう香るかわからないので、すぐには買わない。香りを楽しみながらいつのまにか時間が経ち、新しい店を楽しめた。

たまにはおつかいもいいかな。自分の買い物もしちゃったけど。

#日記

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