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植木天洋
2020年11月7日 08:03
恋人が戦争にいってしまった少女がいました。 今日帰ってくる、明日帰ってくると花びらを数えて、恋人の帰りを待ちこがれていました。すると少女のつま先が透き通り、煙のように消えてしまいました。少女はそれでも恋人を待ちました。 やがて飛行機が空を焦がし、空が真っ赤に染まりました。少女は大きな音におびえながら、うずくまっていました。少女の膝は煙を出して消えてしまいました。少女はそれでも恋人を待ちま
2020年11月3日 08:22
なんだってお客さん? 木乃伊蕎麦? いやあ、残念だねえ、ちょいと遅かったよ。だってえ、いなくなっちまったのさ。えっ、その後はどうなったかって? さあねえ。木乃伊蕎麦がなくなっちまったときは、みんな一時物狂いみたいになっちまってさ、そりゃあもうてえへんだったんだ。ありゃあ仕舞にならなきゃお上に取り締まられるのがオチだったね。 風鈴蕎麦屋の親父はそう言って仕事に戻っていきました。 件の木乃伊蕎