天洋

小説やイラストレーションの作品を日々制作中です。

石器時代。いつ不幸になるかわからないから。

つらい 純愛なんてつらい  この人だけを愛しているなんて  だってその人がいなくなってしまったら、 世界の終わりがやってくる  何もかも意味とか便利性がなくなっ…

膿。または失われた第一指。

ガーゼ  私には指が一本ない。  コーヒーを淹れたり、自転車をハンドリングしたり、パスタの量を量ったり、愛する人に触れたりする、そういうことにはふと感じる風のよ…

アリクイとナマケモノ

アリクイが歩いていると、ずっと上の上の方からなにやら呼びかけるような声が聞こえました。アリクイはありをペロペロとなめとる舌をとめて、しばらくまわりを見渡しました…

девочка

スズメバチがびっしりと巣を作っていた。黄色と黒のツートンの攻撃的な色合いは遠目に見ても目立った。通路は狭くて(そもそも人が通るためには作られていないのだけれど、…

チェムノター

いつものように彼の授業が終わるのを待っていた。15分くらい経ったけれど、まだ彼は現れない。まぶたが重い。耐えられないぐらいの眠気で気が遠くなる。座っていないと足…

ノーガチ

「ピンクを手に入れなければならないのよ」  編集のトップをいく谷脇女史が親指の爪を噛みながら呟いた。彼女の悪いクセだ。二十八歳でやめた! と言っていたその癖が、…