関係の終わり
キヨちゃん、昨日はごめんね。
無理に私の実家に行こうって言って。。。こんなことになるとは思わなかった。
私のお母さんとお父さんがしたことは、本当に恥ずかしいことだし、
すごくキヨちゃんを傷つけたと思う。私も傷ついた。
本当はキヨちゃんから聞きたかった。ごめんなさい。びっくりして、言葉が見つからない。。。
キヨちゃんが帰った後、お母さんとお父さんと大げんかしました。
「全部、あかりのためだ」って言われて、全然話通じなくて、結局全員泣きました。
でも、生まれとか、どんな両親とかは関係ないよ。私は今のキヨちゃんが好きだよ。
私がずっと一緒にいたいと思うのはキヨちゃんだけだよ。二人で頑張ろう!
また連絡するね。
自分が、どんなふうに生まれて、どんな家庭で育ったかは、大事だよ。
あかりがどうかは分からないけど、少なくとも自分にとって家族は大事。
少し時間をください。
ごめんなさい。そういうつもりじゃなかったの。
どんなキヨちゃんも好きだし、受け止める。
ごめんね、少し話したいな。電話出れる?
新しいメッセージを、書いては消して、書いては消して、キヨは何度も過去のメールを読んだ。
あかりとはもう連絡を取らないようにしようという、非常に子供っぽい決心をしながら、キヨの心は穏やかだった。この怒りと屈辱を、感じないように頭が働いているのはよくわかった。
あかりがあまり頭の良い子じゃなかったんだ、だから何言われたって傷つく必要はない、と考えた。そう考えて自分の心の深い深い傷をないものと考えた。
悲しみというものをよく理解したのは1週間後だった。
キヨは会社を3日休んだ。それでも体調は良くならなかった。毎朝溢れる涙を、隠せなくなった。
失恋なのか、暴力なのか、まだよくわかっていない。これは怒りであり、悲しみである。
そんなことで傷を負ってしまった自分に対する屈辱であり、あかりの家族に対する嫌悪であり、そして社会への絶望だった。
何がいけないのか。私が傷つかなければ、私が泣かなければ、この問題はなかったことになる。
それでいいのではないかと思う度に、血のように流れる涙が、キヨを混乱させた。
何が起こったのか。何が起こってしまったのか。
元に戻ることができるのか。元に戻ることを望んでいるのか。
キヨの涙は止まらない。
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