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『Voice of Cards できそこないの巫女』感想とトロコン解説

全てがカードで表現されるユニークなRPG『Voice of Cards』の第二作『できそこないの巫女をクリア&トロコンしました。ヨコオタロウ氏を始めとする『DOD』『NieR』スタッフが参加していることで話題の作品ですね。

シリーズ作と言うことで前作との比較を中心とした感想とトロコンでハマったポイントを書いておきます。シナリオのネタバレは前作との繋がりなど未プレイの方が気になるような最低限の内容に留めるつもりです。

感想

前作との繋がりはあるが本作からでも楽しめる

前作『ドラゴンの島』をプレイした方は公式サイト等で驚きましたよね。ブライトという前作のヴァルツと同じ容姿のキャラクターが登場しています。問題は彼が前作と同一人物なのかという話ですが…とりあえず前作をプレイしていなくても物語の理解に影響はありません。前作をプレイしておいた方が嬉しいかな…といった感じです。

ブライト…何者なんだ…

スター・システム(著作者自身が生んだキャラクターを複数の作品に登場させること)的なこともしているのですが、結果、関係が出ちゃったものもあったりなかったりです。

『Voice of Cards できそこないの巫女』インタビュー。キーワードはキングオブ重低音、タンゴ、ラブコメ成分、巫女と従者の関係、効果が強く演出も独自の連携スキル、セクシーなキャラ!? | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

筆者は前作の方が好みなので前作からプレイすることを推しますが、キャラクターの第一印象等で好きな方から始めれば良いと思います。

※『Voice of Cards ドラゴンの島』の続編ではないため、
本作のみでお楽しみいただけます。

Voice of Cards できそこないの巫女 | SQUARE ENIX

相変わらず素晴らしい音楽と映像

『NieR』ファンなら文句なしであろう音楽とアナログ風の世界に『DOD』の藤坂公彦氏デザインのキャラクターが活躍する映像は前作に続き非常に素晴らしかったです。

水色の髪や真っ赤な鎧と前作より少し鮮やかになりましたね

前作は,オーソドックスな「THE中世ファンタジーRPG!」「ゲーム黎明期!」「ドラクエ1作目!」くらいなところを狙っていましたが,今作は2000年代くらいのゲームやアニメのような,もう少しキャッチーでビビッドなところを狙っています。

「Voice of Cards できそこないの巫女」開発陣にメールインタビュー。売れ行き次第で今後の展開も?

物語と戦闘は前作の方が好み

前作は始まり方も独特で面白く展開が読めませんでした。今作は最初の島を出発する前にラストが予想出来てしまいました。最後まで凄くありきたりな話でしたね。『DOD』や『NieR』っぽい何かです。おふざけ要素もかなり減らされているので退屈な旅でした。

ラックが出てきた時はもう少し遊びがあるかと思ったのですが
こういったネタも本編が面白ければこそだと思います

戦闘は前作よりも練られているのですが、『Voice of Cards』のテンポの悪さとの組み合わせにより非常にストレスでした。一つ一つの戦闘に注目すれば戦略性も高く面白いのですが、RPGは幾度もの雑魚戦を行わなければいけないんですよね…。エンカウント率の高さもあって雑魚戦はひたすら苦痛です。

攻撃が高ければ速さが低いが徹底されているため
アタッカーを用意しても他キャラの行動を待たなければいけない
ラティの武器は固定なのでアタッカーとしては期待出来ない
後半で固定で全体に25ダメージ与えるフォースインパクトを覚えると大活躍

バフやデバフは重複しないのですが、戦闘開始時にジェムが増える魔石の指輪の効果は装備者の数だけ発生します。そのため魔石の指輪を全員に装備させて全体攻撃を連発するのが最もストレスなく雑魚戦を突破する方法だと思います。

速さは固定になるので全体攻撃を覚えてないキャラが無駄に行動しがち
ラストダンジョンで手に入る魔石の指輪IIは必ず取っておきたい

以下、戦闘の感想を画像付きで書き留めておきます。

前作は三人パーティだったので四人パーティは興奮しました
巫女と従者のレベルは固定
従者と巫女の武器防具固定のため、アタッカーは主人公になりがち
三人目の仲間ラックは速さが高いものの全体攻撃がないので
チャージ(ジェムを貯める行動)要因になりがち
ボスには毒やダウン系の状態異常しか基本通りません
行動を制限するようなのは期待出来ないRPGあるあるですが
スキル固定で役割もハッキリしているのにつまらない調整だと感じました
ハプニングカードやダイスと運要素はかなり強め
これもTRPG要素なのでしょうか?

三作目に期待

テンポの遅さは実装都合かなと思いましたが開発陣の意図通りのようです。

やはりいちばんは“ゲームのテンポ”についてのご意見でしょうか……。よかれと思った調整が、じつはお客さんの目線で見るといろいろな考えかたがあるんだなぁと、考えさせられました。

『Voice of Cards できそこないの巫女』インタビュー。キーワードはキングオブ重低音、タンゴ、ラブコメ成分、巫女と従者の関係、効果が強く演出も独自の連携スキル、セクシーなキャラ!? | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com

殆どの不満点は、アナログゲームの雰囲気の再現に拘り過ぎた結果として生まれているものだと思います。デジタルゲームとして面白いかはやっぱり違うのですかね。今作のフィードバックも受けて二作品の良いとこ取りとなった三作品目は更に面白くなるはずなので楽しみです。GMは安元洋貴さん、速水奨さんと来て次は誰でしょうね。お二方の落ち着いた声の感じだと中田譲治さんなどが良さそうですね。思い切って女性でも…。とにかく次回作も期待しています。

作品の雰囲気は好きなのですが
高速化しないとやってられませんでした
何度も往復することになる精霊の塔を二階建てにするにはやめてほしかった
アイテムが非常に使い辛かったです
蘇生スキルなし紙防御なのに蘇生薬が後ろに配置されています
ドロップした宝箱を選ばせる意味が分からないのですがTRPG要素でしょうか?

トロフィー

前作よりも全体的に分かりやすく時限要素もありません。トロコンまで25時間くらいだと思います。プラチナトロフィー目的にプレイするのもオススメです。

出会ったエネミーは裏面が解放されるまで繰り返しエンカウントしておき、村や町を訪れたら忘れずにアイテムを全て購入しておきましょう。アイテムは各所限定のものがありますが、装備は終盤のお店で(ダンジョンやイベントで手に入るものを除いて)全て買えます。

前述の通り雑魚戦が苦痛なので意外と大変
お店は遊戯場含め全て一度訪れるのも忘れずに
アイテムや装備は所持していれば購入時に確認出来る

地獄の船旅

会心の指輪IIを手に入れるために北東の難破船に入る鍵を手に入れる必要があるのですが、これが海上で発生するイベントのランダム報酬となっています。筆者はこれだけに2時間かかりました。地獄の船旅でした…。

もしかすると位置でアイテムが決まっているかもしれません
筆者は終わりの島のすぐ東で手に入れました

イベントでしかエンカウントしないエネミー?

前作と異なりフィアーロックとウェイブロックがランダムエンカウントしなくなりました。そのため、カード解放のためにはミステリロックイベントを発生させる必要があります。

防御が高いので固定ダメージを与えるスキルが必須
wave of fearとかから来てるんですかね?

ミステリロックイベントのために雑魚戦を行うのは苦痛なので、クリアデータでNEWGAMEすると貰える退魔の指輪でランダムエンカウントを発生させなくした方が楽です。ミステリロックイベントは最初に訪れる南の島で発生するので全スキップで30分かからないくらいで辿り着けます。

関係ありませんが、退魔の指輪を装備している時にわざわざ「敵が現れた!」を挟む必要あるんですかね…。

ユーザーに手間をかけさせることには全力

わらしべ長者イベントの第一歩

傷薬を渡すことから始まるわらしべ長者イベントがあるのですが、最初のイベントを逃すと結構大変かもしれません。不思議の森の手前で発生するので北の島を攻略する際に(恐らく)必ず発生するのですが、ここで傷薬を持っていないと進まないので注意です。逃してしまっても何度でもイベントは発生します。アイテムの所持数制限があるしドロップで傷薬より上位のアイテムが手に入るタイミングなので、ここで傷薬持っている人そんなに多くないと思うんですよね…。

北の島、不思議の森手前で発生する
北の島南の船の男に渡しましょう
東の島の北にいる男に渡しましょう
南東の船にいる男に渡しましょう


純白の都の武器屋に渡せば終了です

トロフィーではないが居眠りイベントあり

前作では村や町で放置するとGMが居眠りするイベントがトロフィーでした。今作でトロフィーから外れているのでイベントごと排除されたかと思いましたが、しっかり収録されていました。GM速水奨さんの居眠りボイス、必聴です。

インタビューで速水奨さんが夫になった気分になれるとありましたが本当でした

夫の速水さんがカードを取り出します。そう、速水さんがゲームマスターとなり、テーブルトークRPGを遊ぼう、というのです。貴方はゆっくりとうなずき、少しばかりのお酒とともに、最高の夜を過ごすのでした……。

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最強の巫女と従者は誰だ!?

トロコンのためにあちこちを周ることとなると思います。その際に重要となる巫女と従者のパラメータを一覧できるようにしました。

筆者のオススメは速さと全体攻撃持ちの黒チームです。巫女が全体攻撃を持っておらず速さが高いためチャージ要因となってしまいがちではありますが、ボス戦では毒攻撃や攻撃バフが役に立ちます。

攻撃が高め、巫女が回復持ちなのが嬉しい
速さが欲しかったですね
従者がタンクになるがボスは強力な全体攻撃使ってくるのであまり活躍しないかも
巫女の使い道が分からず、いつもチャージさせてます
回復豊富な白
ラティに火力はないので長期戦になりますが安定感はあります
攻撃と速さを兼ね備えた嬉しい組み合わせ
裏ボスも簡単に倒せます

DL専売でニンテンドースイッチ/PS4/PCで発売中

前作『ドラゴンの島』共にダウンロード版限定でニンテンドースイッチ/PS4/PCで発売されています。値段は3,520円とお手頃でセールになれば3,000円を切ります。オススメです。

ニンテンドースイッチ版

PS版

PC版

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