達人は語らない
感動した事。
夫婦で中華が食べたくなり、
近くに行ってみたいお店があったのでいってみた。
看板が中国料理店と書いてある。
中華料理と言うのは日本での呼び方で、
日本人向けにアレンジした呼び方で、
本来の中国料理にこだわる料理人は中華料理とは言わず中国料理と言われているらしく、
それを知っていたので気になっていたお店。
メニューはありふれた内容だけど、
先ずは奥さんの食べたかった酢豚を頼んでみて仰天した。
酢豚はメニューにないところが無いくらいありふれている、こう言うありふれたモノほど、ごまかしが効かないと思う。
豚肉の柔らかさ、味付け、野菜の火入れ加減、
餡をからめた時の全体の調和のバランスが、
あきらかに美味しい。しかも、脂っこく無い。
お店は、中国の方が長年ご夫婦2人で切り盛りされてきているみたいで、お値段も手頃。
お腹が空いていたのと、
一品目が予想以上に美味しかったので、
夫婦2人で9品頼んだけれど、
胸焼けもせずに美味しかった。
極め付けはピーマン。
丸ピーマン炒め、というメニューが、
ピーマンを中国の調味料で炒めたモノだが、
炒めたピーマンがアホみたいにうまった。
Googleにもこの丸ピーマン炒めについて書かれているのは後から知った。
たかがピーマン。
されど達人の腕にかかれば、
感動するピーマン。
マスターはあまり喋るのが得意ではなさそうな
シャイな方で奥様が話好きそう。
達人は語らず、戦わずして勝つ。
まさに、
宮本武蔵を彷彿とさせるような感動があった。
チャーハン、酢豚、野菜の炒めモノ、
その他にしても、ごまかしが効かないモノは、
鍛錬の積み重ねでしか無い。
料理の世界だけでなく、
全てのジャンルに通用する深い気づきを
おいしいご飯を頂きながら改めて再確認得出来たことは感謝でしかなく、思わずマスターに弟子入りしそうになったよ。
ごまかしの効かない、基本の積み重ね。
その積み重ねを継続するモチベーションは、
その先に、お客さんの喜ぶ姿を見据えていたり、
お客さんを喜ばせたいという想いがないと、
絶対に積み重ねを継続できない。
戦わずして勝てる領域まで、
積み重ねる事が出来た人こそが達人。
達人は語らず、戦わずして勝つ。
他人と争うは敗者也、自分と戦うは勝者也。
素晴らしいモノを見せて頂きました。
マスターにしゃべってもらえる様になるまで、
ちょこちょこ通おう!
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