見出し画像

猫について

いぬうた市の、きゅん君、ぐーちゃんの家の周囲には、
にゃんこも少々いらっしゃって、きゅん君と、
ぐーちゃんは、にゃんこの気配を感じるたびに、
ふたり、ぎゃーぎゃー騒いでいます。
それが散歩中にたまたま会おうものなら、もう大変で、
駆け寄って飛びつこうとするわ、脅しをかけたりと、
その度に大騒ぎの様相となるのです。
でも、だいたい何でそんなに騒ぐ必要があるんですかね。
そもそも、きゅん君も、ぐーちゃんも、
にゃんこは好きなんですか?それとも嫌いなんですか?
正直どう思っているでしょうか?
そこのところお聞かせ願えないですかね。
「いいよ」
おっと、きゅん君、答えてくれますか?
では、お願い致します。
「猫についてでしょ。僕の家の周りにもいるよね。最近更に増えたみたいだよ。たぶんまだ赤ちゃんなんじゃないかな?」
赤ちゃんですか?
だったらそりゃあ、もう可愛いでしょう?
「それがそうでもないよ。赤ちゃんって言ったって、僕らへの反応は大人と何も変わらないからね」
反応?どんな反応なんですか?
「何か、いくら僕らが大騒ぎしても、しれっと無視するし、それでいて、見通すような目をして、まるでこっちがバカみたいなんだよね」
なるほど。では、きゅん君は、にゃんこが、
嫌いということでよろしいですね。
ぐーちゃんはその辺どうですか?
「ぐーはねえ。何だろう?まず猫さんが何を考えていらっしゃるか?それが全く分からないわね。いつもスカしていらして、ぐーが話しかけても全然聞いて下さらないし」
そうですか。それでいうと、ぐーちゃんも、
にゃんこがお嫌いなんですね。
これで結論が出たようです。
おふたり、にゃんこが大嫌い確定で。
と、あら、その結論にどうやらおふたりご不満なようですね。
「ちょっと待ってよ!勝手に決めつけないでよ」
と、まずは、きゅん君が声を上げました。
違うんですか?
「別に嫌いじゃないよ。嫌いじゃないけど、何かムカつくだけだよ。まるで僕らじゃ相手にならないと言われているみたいで。思い切りナメられているみたいで」
それは嫌いってことじゃないんですかね?
「違うわよ!ちゃんと話を聞きなさいよ!」
ぐーちゃん、どう違うんですか?
「ぐーは、猫さんのことをいろいろ知りたくて、お話もしたいんだけど、いつもそれが上手くいかないから、最後にはちょっとイライラしちゃうのよ」
と、いうことは、どうゆうことなんですかね?
「どうゆうことだろう?」
何だ?きゅん君もよく分かっていないんですか?
「何か複雑な気分なのよ。ぐー、上手く言えないわ」
何ですかね?好きでもないし、嫌いでもないのですかね?
「もっと、ぐーのことも見て欲しいのよ」
その感情はもしかして?
にゃんこに、ちゃんと、かまって欲しいんじゃないですか?
ということは、おふたり、にゃんこが好きなんですよ。
「おーっ、そうだったのかー。僕は猫が好きなんだー」
きゅん君がご自分の感情を理解したみたいです。
「ぐーもすっきりー。でも、それだと余計、猫さんに相手してもらわないと、寂しいわ」
そうですよね。ぐーちゃん。
では、おふたりにアドバイスです。
好きな対象には、相手も気持ちを考えずに、
しつこく迫ったり、ぎゃーぎゃー叫んだりしないで、
相手がどうして欲しいか?
落ち着いて見守ってあげればいいんですよ。
そうしていたら、そのうち自然に仲良くなれますよ。
そのアドバイスに、おふたり、
「分かったー!」
と元気に答えてくれました。
きゅん君と、ぐーちゃんのその気持ちが、
にゃんこにも、届けばいいですね。
では、おふたりが、にゃんこと仲良くしている光景を、
思い浮かべながら、今日はこれで失礼致したいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?