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キューピッドが来た!

「まあ、今月さんは何が入っていらっしゃるか?と、思ったら。あなたさんだったのねえ。で、そうゆうあなたさんはどなた様?」
と、今、いぬうた市の、ぐーちゃんが言ったことが、
どうゆうことか?というと、
きゅん君と、ぐーちゃんの家には、わんずボックスという、オモチャやオヤツなどの、
わんこグッズがいろいろ入った宅配便をママが、
毎月注文してくれていて、今月入っていたのが、
ぐーちゃんの言うところの、誰かさんな、
ぬいぐるみのオモチャでありました。
でもこれは本当に誰ですかね?
何やら人間の格好はしているのですが。
「僕知ってるよ。これはキューピッドという天使だよ。このキューピッドは誰かと誰かの仲を取り持つことが出来るのさ。たぶんもうすぐバレンタインデーだから、今回のボックスに入っていたんじゃないかな」
と以上は、きゅん君が何処からか聞きかじってきた、
このぬいぐるみの説明でした。
なるほど。キューピッドですか。
確かにバレンタインデーが近いですから、
きゅん君の言うことに間違いないでしょう。
「まあ、あなたさんはキューピッドさんって言うのね。ワタシは、ぐーです。どうぞよろしく!」
早速、嬉しそうに、ぐーちゃん、キューピッドに、
自己紹介をしました。
続けて、まだまだ、キューピッドに、
話しかける、ぐーちゃんです。
「でもせっかくですけど、ぐーはもうママと、いい仲ですし、ぐーのおウチに来て頂いても、キューピッドさんのお仕事はないかもですよ」
ぐーちゃんがこう言うと、きゅん君も同意して、
更なるアイデアを出しました。
「そうだよね。僕もママといい仲だからなあ。あっ、そうだ!だったら散歩の時、一緒に来てもらえば、まだくっついていない誰かと誰かをくっつけて、いい仲にすることが出来るかも!」
「きゅん!たまにはいいこと言うじゃない!そうしましょう。そう致しましょう!」
きゅん君のアイデアに、大いに、ぐーちゃんも賛同したので、
次の散歩にママに頼んで一緒に同行してもらうこととなり、
誰かと誰かの仲を取り持ってもらうことにしたのです。
えっ、でも、それってどうゆうことですか?
きゅん君、ぐーちゃん。
「それはね。こうゆうことさ」
きゅん君がそう応答すると、同時に、世界が変わります。
ちょうど夕方のママとの散歩途中な、おふたり、
キューピッドと同行していていて、すると、
みるみる風景が変わります。
赤い空に雲がくっついて溶けていって、
その空もどんどん闇と、くっつきます。
そして夕方は、あっという間に夜にくっついて、
行き交う車も夜にくっついて見えなくなりました。
ネオンも夜と仲良くなって、キラキラと嬉しそうで、
「さて、いっぱいくっついたところで、そろそろ僕らも帰ろうか」
と、きゅん君が言うと、
「うん。ぐーもお夕飯のフードさんと早くくっつきたーい!」
と、ぐーちゃん、叫んで、ふたりとママは家路について、
すっかり夜になった風景にくっついていくのでした。

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