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うるさい!と怒られた

今の、いぬうた市の、きゅん君と、ぐーちゃんといえば、
自宅の1階のダイニングルームにいらっしゃいますが、
あれあれよく見ると、きゅん君も、ぐーちゃんも、
何だか、シュンとしてるというか、
しょんぼりしてるというか、元気がないように見えますが、
一体、何かありました?
「あったも何もないよ。めちゃくちゃあったよ。それは僕が1番恐れていることさ。本当、最悪だよ」
きゅん君が1番恐れていることですか?
もしかして、ぐーちゃんもそれが1番ですか?
「そうよ。ぐー、それが1番イヤなことだわ。だから、ぐー、ショックー」
まあ、それはかわいそうに、ぐーちゃん。
で、それって、何なんですか?
「決まってるじゃないか!僕らが1番恐れていて、1番イヤで、ショックなことといったら、それはママに怒られることさ」
なるほど。そうゆうことですか。
ふたりは今日、ママに怒られてたんでするね。
それはご愁傷様ですね。
で、何で、おふたりはママに怒られたんですか?
「それはだな。僕らが吠えたからだよ。特に、ぐーがやみくもに吠えたせいだな」
と、きゅん君、自分はあんまり悪くないような、
言い方をすると、ぐーちゃんは猛然と反発します。
「何、言っているの!きゅんは。ぐーばっかりが悪いような言い方をして!」
「だって本当なんだから、しょうがないじゃないか。ぐーは吠え過ぎなんだよ」
「吠え過ぎだなんて!ぐーはお仕事に忠実なだけよ!やるなら徹底的にやらないとダメじゃない」
「まあ、それはそうなんだけどね」
おや、きゅん君、ちょっとトーンダウンしましたね。
それは、ぐーちゃんの言い分が、
お分かりになるということですか。
「まあね。だってだいたい何で僕らが吠えるかというと、この家を守ることだからね。家は城だから日々、ここに侵入しようとして、あわよくば落城させてやろう!という奴らばっかりだからね。僕はその者たちから、吠えることによって、この家を守っているというのに、ママったら、よりによって吠えるな!だなんて。そんな理不尽なことってあるかな。どうにも納得いかないよ」
と、再び、シュンとしてしまった、きゅん君です。
ぐーちゃんも続けて言います。
「ぐー、ママのこと大好きだから、だからこのおウチを守ることはママを守るということなのに、それなのにママに怒られるこのお仕事って一体なんなのかしら。ぐーは良かれと思って、がんばって吠えているのに」
あらら、ぐーちゃんもさっきよりもしょぼんとしてしまって、
今にも泣きそうですね。
「わーん!」
と、とうとう泣き出してしまって、
それに、きゅん君もつられて、
「わーん!」
と、泣いてしまって、ふたり大声で泣くものですから、
それはそれはかなりの音量で、で、でまた、
ママに、うるさーい!と怒られてしまったのでありました。
世の中って本当、理不尽ですね。
こんな、きゅん君と、ぐーちゃんに同情の声をひとつ。

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