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僕らの写真がいっぱい飾ってある部屋

いぬうた市の、きゅん君と、ぐーちゃんは、
ママに大変愛されています。
ママはとにかくふたりが可愛くて仕方がないようで、
それは家の中の様子を見ても、人目で分かります。
で、その様子とは何か、というと、
とにかく家のいっぱい、どこに行っても、
ふたりの写真や絵やイラストが所狭しと飾ってあるのです。
「そうなんだよね。まあ嬉しい限りさ。その中で僕の1番のお気に入りはママの友達が描いてくれたイラストだね。これがまた僕の特徴をよく捉えているんだよ」
だそうですね。きゅん君の場合は。
では、ぐーちゃんはどうですか?
お気に入りの1枚とかあったりします?
「もちのろん、あるわ。ぐーは、ぐーのお写真が1番好きー!もちのろん、ママが撮ってくれたお写真よ。だからかなのか、ぐーがとっても嬉しそうなお顔をしているのよ」
そうなんですね。ぐーちゃんの場合。
しかし、しかし、これだけではありません。
普段、ふたりがあんまり入らない部屋に、
実は、よりもっともっとふたりの飾りものがあるのです。
ある日、たまたまそこのドアが開いていて、
忍び込んだのは、きゅん君でした。
「そういえば最近この部屋に入ってなかったなあ。せっかくだから今日はここで昼寝をしよう。たまには気分が変わっていい夢が見れそうかも」
と言いながらその部屋に入り、何処で寝ようか、
と辺りを何気なく見渡すと、
そこには、きゅん君と、ぐーちゃんの写真が、
壁一面に張り巡らされていたのでありました。
その写真も額に入っていたり、そのままだったり、
中にはキャンバス仕立てのものまでありました。
そればかりでなく、ふたりの顔がプリントされた、
Tシャツ、カバン、ブランケットまであって、
さすがに、きゅん君も引くくらいというか、
その愛の重さに、頭がクラクラしてきたのです。
それでひとりでは耐えきれないと思って、
思わず、ぐーちゃんを呼びました。
「何?きゅん、呼んだあ?」
と、ぐーちゃん、早速部屋に入って来ました。
しかし、ぐーちゃんが声をかけたのは、
Tシャツにプリントされた、きゅん君にでした。
「違うよ。僕はこっちだよ」
「えっ、どれ、どれ、どれが、きゅん?」
と、壁の写真の、きゅん君をいくつか見て、
やっと本物の、きゅん君を見つけた、ぐーちゃんです。
「凄いいっぱい、きゅんがいる、負けずに、ぐーもたくさんいるわ。まあ、あなたも、ぐーね。こっちのあなたも、ぐーだわ。あなたとはきっと初めましてだわ。おや、あなたも。でもちょっとあなたたち、さすがにいすぎだわ。ぐー自身さんはおひとりだから、こんなにいらっしゃるのはどうなんでしょう」
と、このように、ぐーちゃんまで引いているこの部屋は、
実はママが飾り付けしたのではなく、
では誰かというと、飼い主のしわざでした。
こんな愛が行き過ぎるのも、どうかとおもいますが、
愛情表現も人それぞれということで、
なので、きゅん君、ぐーちゃん、
どうか大目にみてやって下さいな。

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