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運命

中古車屋に着き、シルビアの元へ急ぎ足で向かった。

「良かった。
まだあった。」

安堵と同時に思わず涙目になる。
車の事であんな夢を見るのは初めてだったからだ。

そして僕はこの子(シルビア)を買うことを決めた。

「本当にこの車買うんですか?
こんなにボロボロなのに?」
どうやら店員はこんな車買わない方が良いと思っているらしい。

自分の店の在庫なのになでそんなこと思うんだろうか?

「この子に運命を感じたから買います。」
そう言って僕はハンコと頭金20万を渡した。

整備は自分自身でやった方が安心できるので最低限の車検整備だけしてもらうように交渉した。
最初は嫌な顔をされたが、僕が整備士の専門学校に通っていることを教えると快く交渉を受け入れてくれた。

どうやらこの店舗にもその学校のOBがいるらしい。
なんかちょっと不安になった事は黙っておく。

両親には事前に言うと猛反対されるので事後報告した。
親父とは散々喧嘩したが、その話は面倒なので書かない。

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