公務員は実は最高にクリエイティブな仕事だった!
国家公務員を辞めて福島に。「地方に結婚やパートナーの転勤できた女性のサポート活動をする」というやりたいことをようやく見つけた私。非営利活動のやり方を知り、さらには活動に賛同してくれる仲間を見つけ、2018年4月から「転入女性が暮らしやすい福島づくりプロジェクト」を始めました。
今回はそこから公務員たるやということを考え始めたお話。
活動の立ち上げは行政の補助金を活用
活動初年度に何をしたかといいますと、、、
✓お友達作りや地域を知るキッカケづくりとして、地域資源を活用したWSを連続で行う「WELCOMEワークショップ」を福島市で開催
✓情報交換の場としての「転入女性のしゃべり場」というおしゃべり会を福島市と郡山市で開催
✓結婚や転勤で福島に行くことが決まった女性たちに福島の暮らしの情報をお届けしたいと独自WEBメディア「tenten fukushima」の立ち上げと、そこで情報発信をしてくれるライターさんを養成するライター講座を開催
行政の補助金を活用しました。人件費は出ないのでボランティアとしての活動です。そのため、Bridge for Fukushimaでのパートと掛け持ち。パートも全力、そして自分の活動も熱量を持って全力で取り組みました。もちろん子育てもあります。そのころ上の子は小3、下の子は年長さんで幼稚園と学童の送迎も私が担当。家事も基本的に私が担当。日中は動ける時間が決まっているので、毎日子どもたちが寝てから活動のことを寝る暇を惜しんでやっていたような気がします。
とにかく「やりたい!」という熱量がエンジンになってたからできました。今、もう一度あの状況で活動の立ち上げをやれと言われてもできる自信がありませんww
そして、2020年10月、活動を始めて2年半経ち、法人化。「一般社団法人tenten」を立ち上げました。
「なぜ法人化したんですか?」とよく聞かれます。仕事を一度辞めた女性が、子育てしながら、非営利活動を始め、そして法人化するまでのあれこれは、また別記事として書いていきたいと思ってます。
補助金を活用して感じた違和感
「公務員なんてつまんないからやめたい!」と思っていた私が、今は「公務員は最高にクリエイティブ!」という思考に変換したのは、自分の活動を始めて、カウンターパートとして公務員の方々と接点を持つようになったからです。
まず最初の接点は、活動1年目の時の補助金の担当者との接点。地方振興局という県の出先機関の地域活動に使える補助金の担当者の方々でした(なんでこの補助金を使ったのかはまた別記事で)。
えーと、まだ県職員になりたての若者と、その振興局でエース級の方のポジションの方だったと思います。
若者は、書類に不備がないかとかそのチェックを必死にしていました。あと、「この活動、補助金なくなったどうしますか?」的な質問をやたらされた記憶があります。きっとそこをちゃんと聞き取るように上から言われてたんでしょう。
私は私なりに不安を抱えながらも4年後(補助金は基本3年間しか使えない)を構想していましたが、そのあたりはあまり考えていない事業者は少なくないと思います。
補助金がなくなった後をちゃんと考えて活動をすることは大切です。でも、プレーヤーが少ない地方で、まずその1歩を踏み出したのはすごいことだと思うし、地域を元気にするための活動だからこそ、そこは相手に全部考えさせるのではなくて、
「この活動、補助金がなくなっても続けられるように、こうしたらどうですか?」
と行政官だからできるアドバイスをしたり、ヒントをくれたり、一緒に考えたりすることが大切なんじゃないの???と、その質問をされながら感じた私。
補助金を使う立場で、地方の公務員の方と関わって、初めて感じた違和感でした。
非営利の地域活動を続けるって、本当にめっちゃ難しいんですよ。
それに対してアドバイスするっていうのも、めっちゃ難しい。だから行政官としても勉強したり、地域の知識、人脈が必要になってくる。すんごく難しいんですけどね。
求む!クリエィティブ公務員
「この活動、補助金がなくなっても続けられるように、こうしたらどうですか?」
その一言がかけられるかどうか、その思考回路になれるかどうか、まずそこがクリエイティブな公務員と、ただの公務員との違いなんじゃないでしょうか。
霞が関で働いていたころの私は、間違いなく「ただの公務員」でした。クリエイティブになろうと思ったらきっとなれたはず。でもそこに気付くこともたどり着くこともできず、その前にドロップアウトしてしまったんですね。
その後も、違う補助金を使わせてもらったり、色々な担当者と関わりました。そのたびに最初に感じたあの違和感を思い出し、「あ、この人はクリエイティブな公務員だな」「この人はただの公務員だわ」と自分の中で思うようになっていきました(嫌な奴ですね・・・)。
クリエイティブな方は、とにかく考えてくれるんです。一緒に考えてくれる。行政の立場として知恵を出してくれて、考えてくれる。ヒントをくれる。私は地域活動の主体者として考える。同じ方向を向いて、違うベクトルで一緒に考える。一緒に地域を良くしていく。
「クリエイティブな公務員が増えなければ、地域は変わっていかないんだ。」
私が任意団体から法人化をして、腹をくくってこの活動を仕事にしていく、ずっと続けていくという思いにさせてくれたのも、その時のカウンターパートだったクリエイティブ公務員の方のおかげです。
その方は、地域を良くしていく、移住者を増やしていくためには、私たちのような移住後の生活をサポートすることが大切であると言ってくれていました。
一方、私は決して移住者を増やしたくて活動しているわけではなくて、私のように自分の意志ではないけど福島に来た方で、来てから苦労している人をサポートし、一人でも多くの方に「福島に来てよかった」と思ってもらいたくて活動をしていました(もちろん今も)。
でも、そのクリエイティブ公務員は、行政官の目線で私たちの活動を地域に活かしたい、活かすにはどうしたらいいのかと、知恵を絞ってくれたのです。
その想いに、その熱量に、私も動かされました。
それまで、活動に真剣に取り組んではいましたが、ずっと続けていけるか不安でした。でも、そこまで一緒に考えてくれる人がいるなら、地域活動を本気で仕事にしよう!と腹を括ることができたのです。
いつからか、私は自分の活動とは別に、元公務員かつ現民間事業者の目線で「クリエィティブな公務員が増えてほしいな~~」という想いももつようになったのです。
前例主義の公務員だけでは、地域は変わっていかないですからね。
ようやく私がnoteを立ち上げた想いにたどり着くことができました(ゼーハー)。。
一般社団法人を運営しながら、日々お付き合いをしている公務員の方々に対して感じること、少しずつ綴っていきたいと思います。
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