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自分の感受性くらい

2024年6月15日(土)

茨木のり子さんの「自分の感受性くらい」。48歳のときの作品で、50歳のときに出版されたんですね。もっと若い頃の作品かと思っていました。
個人的には岩波文庫よりMUJI BOOKSのレイアウトが好きです。

心の声

最近は土曜日を休めることが増えてきた。
今までは土日も普通に仕事をしていて、土日も入れて月に休みは2~3日。
そのことが当たり前だった。やっと色々と新しいことを始めている。

働き過ぎは良くない。
過労は、肉体ではなく、精神を病んでいく。

先に精神が老いる

毎日仕事に追われていると、楽しみがなくなって、そもそもの楽しみ方が分からなくなって、なんのために働いているのだろう、なんのために生きているのだろうと、後ろ向きな考えが増えてくる。

興味が減って、移動が減って、動かなくなって、老いていく。精神的な老いが先行する。肉体は後だ。先に精神が老いる。休日なの何もやりたくない日が続いたら要注意だ。精神的な老いに抵抗するには、行動するしかない。

新しいことをはじめよう

新しいことをはじめよう。新しい場所に行ってみよう。新しい歌を聴いてみよう。新しい食べ物を食べてみよう。新しい人と出会おう。新しい言語を学んでみよう。なんでもいい。まだやっていないこと、やってみたいことを始めるのだ。絵を描こう。曲を作ろう。動画を撮ろう。蕎麦を作ろう。野菜を育てよう。ペットを飼おう。やれることは山のようにある。

自分で守れ

やる前からやった気になって疲れた顔で、どうせやったって、などという思考は、海の底へ投げ捨てろ。自分で自分に水をやり、自身をケアするしかない。自分に種を蒔き、自身で水をあげるのだ。茨木のり子さんが言う「自分の感受性くらい 自分で守れ ばかものよ」。全くその通りだ。

自分の感受性くらい

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難かしくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮しのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ

茨木のり子さんが48歳のときに発表「自分の感受性くらい」


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