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転職先の最終判断で迷うあなたへ。よくある失敗例と正しい判断をするには?

転職野リアルです。最終面接が近づいてきたり、内定がでるころになると、いよいよどの会社を選ぶべきか本格的に考えますよね。選考も後半になるとあっという間に選考が終わり、判断しなければならない期日がすぐに来ます。自分の大事な人生の選択です。流れに任せて決めるのではなく、後悔のない選択をしたい。そんな時に読んでいただきたい内容です。

入社して「すぐ辞めよう!」と思ったら

転職理由の上位に常にランクインする本音

今まで数1000人以上の方に転職のご相談をいただいてますが、転職理由の上位に必ずあるものがあります。それが「入社前に言っていたこととあまりにも違ったため」というものです。誰でもしっかりその会社のことを調べて決定しているはずなのにこの理由が本当に多いことに驚きます。

「入社前に聞いていたことと違う」という転職理由はどう映るか?


例えば入社して3か月以内、6か月以内の状態で、この理由で転職活動をすることがどう企業側からうつるか分かりますでしょうか?入社前に聞いたことと違った場合、転職者の方は被害者意識が強いこと多く、転職者ご自身に対してはそこまでマイナスの印象はないと思っているいことが多いのがその要因でしょう。

入社前後で仕事内容が変わることは多々ある


入社前に話し合っていた仕事内容が、その時点でしっかり固まっていたとします。それでも入社までの期間が開けばあくほど会社の状況も変化し、仕事内容が広がったり狭まったりすることは実はよくあります。特に成長企業、成長している部署などでは変化が著しいため、仕事内容は流動的であることを理解したうえで決断すべきでしょう。一方でネガティブなかたちで役割が変わることもあります。例えば、業績が実は悪く、「自分が入った事業部へ投じる予算がない」、「急に景気が悪くなって、自分の事業部が閉鎖になった」ということもよく起こります。

それでも転職するとしたら


入社前と話が違うという場合でも、ご自身が決断した転職先であるため、まずは何かやり切れることはないか考えてみましょう。すぐに辞めることは企業側からはこう見えます。「弊社に入社いただいても変化があればすぐに辞めるって言い始める面倒くさい人なんじゃないか」「自分が決断したことだから何も貢献せずにすぐに辞めるっていうのはどうなの?」「そもそも早すぎでしょ。何も貢献してないし。」など、皆様には届かない声だと思いますが、企業からは辛辣なコメントを聞くことが多いです。だからこそどこに入社するかを決断するころに何を軸とするかが大事なのです。

入社を決める前の心構え


エージェントとの距離感


転職活動のご支援をしているともどかしくなる時があります。それが、「おそらく」Aという企業を選ぶとBになるのに、それが「おそらく」であるが故に強く言えないこと、止められないことです。エージェント業をしていると、企業の人材に関わる裏情報を日々扱います。そして日々あらゆる転職サイトを見ている人は、どういう会社から人が転職に動こうとしているか肌感覚で分かってきます。ただ、会社の情報は、会社に所属する誰かから聞くことになるわけでして、もしかするとその人やその人たちだけが思っている、見えていることであるかもしれない。だから100%確信は持てないし、Aという企業は、自分や自社社員のお客様でもあることが多く、否定するわけにもいかないためです。ですから、もしそういった情報を俯瞰的に見てくれそうなエージェントがあなたの担当者であればこう依頼してみてください。「他社のことを悪く言うのは言いづらいところがあるかもしれませんが、私が迷っているA社、B社、C社それぞれにおいて、私が入社するとして良いと思うことと、良くないと思うことを教えてくれませんか?確証がなくても〇〇さんが感じる範囲で構いませんので」

「入社前に聞いていたことと違う」はなぜ起こるか


最終面接前後、オファーが出る前後、実はかなりの転職者が激しく「ブレ」はじめます。いよいよ本格的に転職について考え始めることで、最初に決めていた転職軸に対してブレてきます。例えば、最初は転職における優先順位が、1位/仕事内容が自分の経験を活かせて、今後必要な経験を身に着けられること(現職での成長実感が薄いため転職を考えている)、2位/優秀な社員が多いこと、3位/給与は現状以上であればOK。こういった場合、ある会社から現年収と同じ500万円という提示があり、別の会社から600万円という提示があった場合、1位と2位はあまり重要視せず、後者の年収が高いほうを内定受諾されるかたがいらっしゃいます。やはり目の前に100万円の年収差があるものが並べば心が動くのも無理はありません。

選択は、点に惑わされずに線でかんがえる


こういった最終局面では、改めて転職理由を思い返し「なんで私は転職することにしたんだっけ?」と原点に立ち返ることが当然大事になります。エージェントからも面接官からも必ず聞かれることですので、転職理由は3つほどポストイットにでも記載して、転職活動中壁に貼り付けておくくらい大事です。迷ったら選択を「点ではなく線で見る」意識を持つとよいと思います。実際にあった話で、現年収が1000万円くらいの営業の方がいらっしゃいました。外資系企業A社からは1800万円、日系企業B社からは900万円のオファーがでました。皆さんならどうしますか?

このかたの転職理由は、1位/組織がまだ立ち上がっていない会社で組織づくりに貢献したい、2位/世の中に必要とされるサービスに関わりたい、3位/年収は現状以上、というものでした。目の前のオファーだけ見ると、現職の倍ほどの年収を提示されているA社に行くことが良いのかもしれません。でももしこの1位と2位に置いている転職理由をあまり実現できない環境だったら後悔しないでしょうか?また、このA社の年収スキームが、固定が1200万円、インセンティブで600万円という想定年収でもあり、1800万円という意味では不確定要素が多いこともありました。ご本人と何度も話した結果、転職理由の1位と2位を実現できそうな900万円のオファーを受けることに決められ、今も楽しく働かれています。

転職先決定フェーズで注意すべき4点


端的には下記4点です。
・目先の年収に必要以上に気持ちを揺さぶられていないか?
・口コミサイトに影響を受けすぎてないか?
・第三者の意見に影響されすぎていないか?
・企業が調子のよい話ばかりしていて鵜呑みにしていないか?

一つ目の「目先の年収に必要以上に気持ちを揺さぶられていないか?」。こちらは前段の例でもあるように、提示された理論年収(1年で得られるであろう想定年収)の内容を正しく理解すること。そしてSO(ストックオプション)が絡む場合はその株の価値をできるだけ正しく判断すること。目先で年間100万円が増えることが大事か、1~2年後に100万円Upを目指しつつ、充実した仕事を継続することが大事なのかの判断を冷静にすべきです。

二つ目の「口コミサイトに影響を受けすぎてないか?」については、口コミサイトにはネガティブな情報が多く集まるため、あくまで参考程度で見るべきだと考えます。なかには社員に自社のプラスの口コミを書かせている会社もありますので、口コミが口コミとして機能していない場合もあります。あくまで参考に。

三つ目の「第三者の意見に影響されすぎていないか?」について。こちらは、いくらあなたのことを分かってくれているとあなたが思っている親友でも、転職については必ずしも正しい答えは導けないということです。それがご家族でも同じです。転職活動には本音と建前があると思います。そしてキャリアプランについて深く話し、そして他の転職者の情報にも詳しく、迷っている企業にも他の企業と比較しながら助言できる人はそうそういないのではないでしょうか。

四つ目の「企業が調子のよい話ばかりしていて鵜呑みにしていないか?」について。「君に営業部門を引っ張っていってほしい。組織づくりもすべて任せたい。」もしスタートアップの経営者にそう言われたとして、あなたにそういった経験で実績を出したことがなかったとしたら、それはあなたの実力に合っていない、あなたが気持ちよくなるワードなのかもしれません。冷静に自分の力量を見極めて相手の発言を判断しましょう。

最終決断への覚悟


最終的に判断する際は、
・原点に立ち返ってなぜ転職する必要があるのか改めて再考する。
・優先順位を改めて見直す。
・点ではなく中長期な線で、適切なキャリアかどうか考える。
そして結局は決めるのは自分一人の断固たる判断であるべきです。でないともし間違った判断をしたとき、思っていたことと入社後に違いがあったとき、そんなときに他責にしてしまいます。自分が決めた道であれば、後悔せずに多少のことがあっても入社後に踏ん張れると思います。少なくとも私がお会いしてきた転職者のかたはそうでした。

大事な考え方、思考法は記載した通りです。目の前の高額オファーの誘惑、エージェントの意味不明なクロージング、家族や友人や誰だかわからない口コミの声などに影響されず、最後は自分で決める!良い転職になることを願っています!

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