求人票から見抜く【時間外労働時間編】

ブラック企業までは酷くない、けれどどう考えてもおかしい。
そんなトンチキグレー企業に遭遇しないためにどうするか。


まず、どんなときでも、転職活動は求人票チェックから入りますよね。
ここからもう騙し合いは始まっています。
騙し”合い”とあえて言ったのは、企業側だけじゃなく求職者側も嘘ついてることだってあるからです。
例えば経験値をちょっと誇張してみたり。短い就業期間の仕事を履歴書から省いたり。
嘘っていうか、ご愛敬レベルのものなら、求職者側だって絶対一つや二つナチュラルに発信しているはず。
というわけで、あえて騙し”合い”。ここはフェアにいきましょう。スポーツマンシップってやつです。スポーツしたことないけど。


しかし、最終的に人を不幸にする嘘はいけません。
母体が大きいほう、企業側の吐く嘘のほうがそういった危険性をはらんでおります。慎重に吟味していきましょう。


時間外労働時間について

わかりやすくはじめは【時間外労働時間】
「時間」で始まり「時間」で終わる、考えてみれば意味不明な用語ですが、某こんにちはお仕事紹介所の表記に倣います。

これは言わずもがな残業です。当然、多ければ多いほど早く帰れません。
転職サイトでは「月20時間と少なめ☆彡」みたいなコピーをよく見かけますが、え、月20時間って少なくなくね?と思います。
だって月20日働くとしたら、必ず毎日1時間は残業するんですよ。わたしから見れば十分多いです。

てか、そもそも残業ありきで語るなよ、なんのために定時こさえてんだよって感じなのですが、残念ながらそういう感覚はまだまだ怠け者と評される時代のようです……。ちなみに怠け者と感じた方は、今すぐこの場から去っていただきたい。

残業しなくてはならない状況というのは発生する。それは承知です。
でも、最初からそれを当たり前の前提とする思考回路はおかしいと思います。
さらに世の中には残業なんて苦にもならない、いっそアドレナリン爆発、仕事命!みたいな方がいることも承知です(シンジラレナイケド)。
でも、そういう方はそういう働き方を一人でやっていただきたい。それがスタンダードだとは思わないでほしいし、巻きこまないでほしい。
上司にも自分は特殊です稀有な存在です重宝してください、くらいにアピールしてください。
じゃないと、上の人間はすぐに働きアリを基準に考えるんです。困ります。

こちらはあなたに定時で帰れと言わない。
だから、あなたはこちらに残業をしろと言わないでほしい。

お互いの働き方を尊重しましょう。



話が大幅に逸れました。ごめんなさい。
で、求人票の【時間外労働時間】。じゃあ月20時間以内ならば許容範囲ってことね、はいはい。

では、終わらない。


トンチキグレー企業はですね、時間を明記しないんです。
たまに阿呆なブラック企業が平気で月50時間とか謳ってますが、むしろ数字を出してくれているだけ、まだ良心的なのではと錯覚するほどです(錯覚です、すぐに回れ右しましょう)。


トンチキグレー企業は狡いので、こう書きます。

「残業はほとんどありません!」
「繁忙期のみ(追い込み期のみ)あり」

とな。


ほとんどないんだ、ラッキー!
と思うなかれ。「ほとんど」というあいまいな定義。わたしにとって「ほとんどない」は月1~2時間あるかないかですが、企業側にとっての「ほとんどない」は月30時間ってこともありました。
明言してないがゆえ、なんとでも誤魔化せますね。


繁忙期のみならいっか。
と思うなかれ。繁忙期はいったいいつからいつまでかを、きちんと確認しましょう。
年度末くらいかなあとか思ってたら、一年の半分以上繁忙期でしたーなんてこともあります。いっそ閑散期はいつなの。


あいまいな表現は危険です。そして【時間外労働時間】以外でも使われることはあります。

「繁忙期のみ土曜出勤あり」
「たまに休日出勤をお願いすることあり」

とかですね。
たまに、とかおまえの気分かよってくらいあいまいですね。


こういう求人票を出すところは、高確率でトンチキグレー企業だと思われます。
なので最初から避けるのが得策ですが、もしそれでも興味があるから面接だけでもなんて思う方は、必ずあいまいな表現を正確な数値として聞きだすことをおすすめします。


基本的に「察してね」みたいな求人票は危険です!
(なんで察しなきゃいかんのじゃ、西野カナかおまえは)

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