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校務分掌あれこれ

こんばんは。

タイムラインで初任者の方が「校務分掌も会議の内容も何を言っているかわからない!」

というものが昨日くらいにちらほら見られたので、新年度のこの機会にまとめてみました。

校種によっても違うと思いますし、地域によってもかなり違うと思います。

仕事の内容を説明するのは調べれば出てきそうなので、「どういうタイミングでどの係の先生を尋ねればいいのか」という点も合わせて書いておこうと思います。

また、私学(これは本当に学校による)と公立の違いも少し記載しておこうと思います。

ただし、ベースは中学校視点になっていると思います。

また、係を違う部門が担当していることはありえますので、そこは自分の学校の実情に読み替えてください。

0.はじめに

公立中学校ベースだと、担任と副担任で学年団を形成していると思います。

規模にもよると思いますが、それぞれの学年から、教務に3人、進路に2人、生徒指導に2人などと分かれているのではないでしょうか。

また、時間割の中に、教務部会議、進路部会議、生徒部会議などあるのではないでしょうか。

公立の場合には、学年の中でも相談して、それぞれの分掌にも関係するところは、分掌会議でも意見を交換して学年に持ち帰るなど、縦と横の網目が上手く機能していると思います。

まずは、学年の疑問点を分掌会議に持ち寄って、その分掌会議で出された提案を学年に持ち帰ることから始めてみるとよいかと思います。

1.教務部

多くの先生が言うのは、教務が一番重たいということ。

教務は学校全体のスケジュールやカリキュラムの管理、成績や学籍に関することなど、学校全体の仕事が多いです。

学校の動きや流れがわかっていないといけないので初任者はあまり教務部には入らないのではないかと思います。

たいてい、下には以下のような係がついていると思います。

①教育課程

②年間指導計画

③時間割

④研修係

⑤教科書

⑥etc...

①や②の教育課程や年間行事予定などは、教務主任や管理職の先生が携わると思います。

公立であれば、「修学旅行はこの時期にしてくれ」など自治体(教育委員会側)から話が降りてくるくるものもあるので、調整が必要な場合もあります。

たいていの場合、初任者は出てきたものに従えばいいと思います。

ベテランの先生方や去年からの流れを知っている先生が「去年はこの時期に合唱コンクールをやったけど、期末試験と近すぎたからもう1週間早められないのか」とか言うかも知れません。

どういうことの気をつけているのか、考え方を知ると良いと思います。

③の時間割作成は主に中学以上でしょうか。

学校全体の時間割を作成します。

講師の先生が学校に来る曜日に気をつけたり、特別教室の使用が重ならないように組みます。

1人の先生が1日にたくさん授業が無いようにバランスを考えたり、中1やって中3やって中1に戻ってくるなど、学年をまたがないように配慮したりします。

また、TTを行っている場合には、複数の教員が同じ授業に出るので重ならないように注意も必要です。

「この先生をこっちで授業してもらって、代わりにこのクラスをこの先生にやってもらって・・・」というパズルのような仕事です。

しかし、これに慣れておくと、どうしても自分が病院に行かなければいけないことが予めわかっている時などに重宝します。

事前に他の先生方と調整をしておいて、休みを取るのに使えます。

「時間割係」は重たいですが、時間割を調整する技術は身につけておくと自分のためになるタイミングが来ます。

中高一貫校や私学の場合は、習熟度、選択授業などの関係があるので、とても大変です。

④研修係は学校の中の研修の調整をします。

初任者研修などの自治体から求められているものたは別に、校内でお互いに授業見学をする計画を立てたり、講師の先生を探してきたりしていた学校もあります。

⑤教科書係

使用する教科書の調査や手続きを行います。

なぜ、この係を特筆したかというと、自分のクラスから転校生が出た場合、「教科書給与証明書(明細)」が必要になります。

たいてい、教科書係の先生が持っていることが多いです。

⑥その他

・定期考査係
・指導要録係
・学籍係
・教育実習係
・週案係(公立)
・視聴覚係

などがあります。

私学の場合だと、これに広報業務が加わったりします。

公立だと「渉外」となっているかもしれませんが、私学は広報をして営業をしないと生徒が集まりません。

学校説明会を行ったり、ホームページを更新したり、塾周りなどをします。

また、学校独自の分掌を儲けている学校も多いです。

そのため、体感だと、私学の教務部は他の分掌より3倍くらいの大きさ(むしろほとんどが教務と思ってもいいくらい)と感じた記憶があります。

2.生徒指導(生活指導)部

子どもたちの学校生活に関することを担当します。

どちらかというと、仕事内容を列記します。

・校内や敷地内の見回り

・近隣住民からのクレーム対応

・児童相談所との連携

・通学指導(登下校指導)

・遺失物の管理

・いじめや不登校の対応(スクールカウンセラー等とも連携)

・交通安全教室、薬物防止教室などの企画・運営

・etc...

自分が勤務していた学校は比較的落ち着いていましたが、大変な学校では、それなりの頻度で校内の巡回(トイレなど)もしているようです。

近隣住民のクレーム対応は辛い場合も多いですし、警察から来て下さいと言われることもあります。

児童相談所との連携や、いじめ・不登校の対応は担任の役割も大きいです。

各種教室については、最近はネットリテラシー教室もありますね。

過去にはNTTドコモの方に来ていただいて、SNSについて体育館で安全教室をやったこともありました。

この他には、地域の実情に合わせて

・自転車通学係

などもあるかもしれませんね。

生徒から集金して、駐輪場のシールを渡したりする感じでしょうか。

3.進路(学習)指導部

生徒の学力や進路について、行事にも関係してきます。

・教科指導

・小中連携

・総合

・道徳

・人権

・国際理解

・キャリア教育

・etc...

教科指導に関係することはもちろん、中3や高3だと進路に関する仕事が増えます。

中学3年生担当だとすれば、高校から受験案内のパンフレットやポスターが届いたときにどうするのかとか。
(自分の学校は2学期に学年の廊下につなげて貼っていました)

高校3年生担当だと就職する生徒をもつと切実ですよね。
(自分はこれは経験したことはない)

公立の中学校だと、総合的な学習をどうやっていくのか、道徳の状況を確認したり共有したりしていました。

職場体験の運営とか、修学旅行(総合とからめることが多い)などの仕事も意外と重たかったりします。

4.その他

学校や地域によっては

・保険衛生部

・特別活動部(教務や生徒指導に分けている場合も)

・生徒会

・広報(渉外)

・etc

わけている場合もあるかと思います。

他にも部活動を分担したり、委員会の担当を分担したり、ここそこに名前が入っているのではないでしょうか。

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