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私学の非常勤講師で生計をたてる方法①~低収入でも自分の時間を大切にする~

(1/4記事修正しました)
※収入の項目でA校とB校の授業単価およびボーナス月数が逆に記載されていたのを修正しました。ご迷惑をおかけします。

今年最初の有料記事になります。

なぜ、有料記事かというと、私自身の生き方を晒すことになるからです(照

今回の記事は、私自身が実際に経験した非常勤講師生活の、とある1年間について述べていきます。

決して万人に通用する方法ではないことは最初に申し上げておきます。

この記事の概略を最初にお伝えしておくと(順不同)
・常勤講師(専任登用あり待遇)から非常勤講師を掛け持ちするまでの一連の経緯
・勤務校と担当時間数とそれぞれの学校の雰囲気
・金銭的な側面と考え方
・それぞれの学校の担当時間に対するお給料の金額(コマ単価)
・それぞれの学校のボーナス支給額
・時間を確保するという観点
・助けられた制度など

となっています。

身バレ防止のため、多少のフェイクが入っている点についてはご了承ください。

1.そもそものお話(意外と長い)

非常勤講師で2つの学校を掛け持ちする前年度、私はある私立中高一貫校で常勤講師(専任登用の可能性あり)という待遇で勤務していました。

もちろん、担任をもち、部活ももって、大学受験指導もする、という状況でした。

成果を重視する、結果に厳しい学校でしたが、そんな学校で一定の成果を出していたので校内では評価されつつありました。

どんな成果なのかというと、習熟度授業での成果です。

高校2年生、高校3年生の授業は習熟度授業で行われるのですが、この学校の他の同僚の先生方は上位クラスを担当したいという傾向が強かったです。

既に述べたように、成果を重視する結果に厳しい学校だったので、できるだけ結果を出しやすい上位を担当したいという考えがあったのだと思います。

また、当時まだ経験の浅かった自分は中位や下位クラスを丁寧に底上げしながら経験を詰んで欲しいという観点も、もしかしたらあったのかもしれません。

しかし、ここで自分は中位クラスや下位クラスで例年以上の底上げをすることになります。

最初こそ苦労したものの、定期試験ごとの習熟度クラスの入れ替えで、上位クラスとの入れ替えも以前より活発になりました。

また、成績が伸びて上位クラスに入れる学力の生徒たちも、あえて中位・下位クラスのペースでやりたいと、上位クラスを拒否する生徒も出てきました。

成果を重視する、結果に厳しい学校でしたが、このような状況になってくると、生徒も同僚の先生も、私に対する見る目というか信頼というか、変わってきました。

そんな折に。

もともと体調の悪かった親の状況が悪化し、あまりよくない状況になりました。

担任や部活動を抱え、広報のための休日出勤もある勤務条件ではまずい、と非常勤講師での勤務を考えるようになりました。

昨今、若年層の介護離職という言葉が見聞きされるような時代になりましたね。

私の場合は、介護離職ほどではなかったものの、このままの働き方ではもたないと感じていました。

しかしここで、いずれどこかの学校で専任教諭に復帰するときのことを考えて、少しでも自分の経歴に不利にならないように(見栄えが悪くならないように)、都内有名進学校の非常勤講師をいくつも応募しました。

結果、少ない授業担当時数だったとはいえ、冬休み前にそんな有名校から非常勤講師の内定をいただきました。

あとは、生計を立てるために、かけもちする別の学校の非常勤講師を探すのみ、という状態でした。

別の学校の採用選考を受けることも考えたのですが、一応いま働いていた学校で非常勤講師として働くことは可能かどうか、教科主任に確認しました。

学校側としても、冬の採用を新たに行うよりは、私に居残ってもらったほうがよかったということもあったようです、

加えて、上で述べたように、成果を重視する、結果に厳しい学校だったので学習指導で一定の成果を数字として出せていたことが大きかったようです。

ということで、翌年度は都内有名進学校の非常勤講師と、それまで働いていた学校の非常勤講師をかけもつことになりました。

2.実際の勤務時間と収入

年度がかわり、非常勤講師2校をかけもつことになりました。

1週間で担当した授業時間数は週5日の勤務で23時間です。

年収は400万円ほどでした。

週5日で23時間の担当と言うと、普通じゃん、と思うかもしれませんが、特筆すべきなのは、午前中授業だけの日が週2日もあって23時間ということです。

まとめましょう。

・年収は400万円弱(生活ができる)←なぜこんなに高いのかは後で考察
・土日は完全にお休み(もちろん部活もなし)
・月、木曜日は午前中のみ授業(午後はフリー)

こういう状況です。

親の病院の付き添いなどもしやすく、とても助けられたのを覚えています。

ただし、将来のこと(経歴的なことだけでなく金銭的なこと)も考えて戦略的に、緻密にいろん制度を利用したり、計算したりしました。

順を追って説明していきます。

まず、勤務することになった学校2校の担当授業と年収の内訳ですが(A校、B校とします)

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