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ハッピー‼️(夏)

ホープレスという感じで、絶望のみが体を蝕んでいる。
頭に靄がかかっており、思考の結合ができず森の中である。
不安を言葉に昇華しているのか、降下しているのか。
記憶の全てが夢の中で、断片的なゆえ会話すらまともにする事ができない。
情緒の鍵穴が壊れており、いくら回しても扉は開かない。
とうの昔に克服していたと思ってたが、それはただの洗脳であった。
花火の音のみが耳に響いていて、あの花自体はどこにも咲いていない。
漣の死の匂いはすぐそばで、そのツンとしたのが鼻腔を擽る。
部屋の電気は切れたままで、ただひたすら無を見つめている。
夢の中の彼女は実在せず、覚醒と共に涙が頬を伝う。
部屋のカレンダーは倒れ、あの日以降の時間は停止している。
遊園地のピエロは、風船の空気が抜けるのを待っている。
千年と長い時が経ったが、摂理の螺旋から抜け出すことはできなかった。

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