あなたの曲のクオリティがいつまでたっても上がらない理由【○○が足りないから！】
こんにちは。
作曲家の天休です。
今日は、「あなたの楽曲のクオリティがいつまでたっても上がらない理由」というテーマでお話しさせていただきたいと思います。
僕は音大も出ていない素人作曲家から、劇伴作曲家のアシスタントになったという経緯があるんですが、プロの現場で衝撃を受けてことがいくつかあります。
その内のひとつが今回のテーマです。
それはズバリ、曲のクオリティが上がらないのは、サンプルが足りなからです！
サンプルとは、楽器の演奏フレーズや加工されたキックの音などが収録されたサウンド素材集のことです。
もともと、ヒップホップやハウス、テクノ系では、他の曲の一部を加工して楽曲の中に取り入れる「サンプリング」というテクニックがありました。
しかし、一部とはいえ他の曲をサンプリングするのは著作権的な問題もありました。
そこで登場したのが、サンプリングされることを前提にして販売されているサンプルパックです。
サンプルパックは、オーディオの一部を切り取ったり、加工して楽曲に取り入れることができます。
「ダンス系の音楽で使うやつでしょ？」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんが、劇伴ではどのジャンルでもめちゃくちゃ使います。
サスペンス、行動系はもちろん、日常曲やオーケストラ系の曲でもめちゃくちゃ使います。
特に、僕がプロの現場で驚いたのは、かなりの数のサンプルを使用することです。
僕も積極的にサンプルを取り入れることで、劇的に楽曲のクオリティが上がりました。
といっても、「どう使えば良いの？」「何を買えばいいの？」という疑問もあると思いますので、僕がオススメのサンプルパックを6つ紹介させていただきたいと思います。
それではいってみましょう！
1.Golden Samples Hit Makersシリーズ
これは僕の楽曲のほとんどで使っているサンプルパックです。
正直、企業秘密レベルなので、マジでお教えしたくないです笑
これは、ダンス系のサンプルで、ドラムやシンセのフレーズなどのサンプルが入っています。
それらももちろんカッコいいのですが、特にオススメしたいのは、この中に入っていFX系です。
シンバルなどの決め所はしっかりと決めてメリハリがつき、空間も適度に埋めてくれます。
ぶっちゃけこれ入れておけばクオリティが2段階ぐらい上がります笑
しかも、このサンプル、wavにテンポ情報を加えたAcid wav形式なので、テンポを変更しても自動でオーディオの長さが変わってくれます。
超便利です。
ダンス系やサスペンス系はもちろん、歌モノやオーケストラ系まで幅広く使えます。
めちゃくちゃオススメです！
2.BIG FISH AUDIO - Found Percussion
これは日常系などで使いやすいオーガニック系の打楽器サンプルです。
鍵をジャラジャラする音とか、スプレーのシューっという音とかを使ったリズムトラックが入っています。
かなり楽曲に混ぜやすく、かつ可愛らしさ、オシャレさが出せるのでオススメです。
しかもBPMごとにかなりの量が入っているので、他の人とも被りにくいです。
特に日常系とか、YouTube系のBGMを作るのであれば、超使えると思います！
3.Epic Cinematic FX
これも劇伴でめちゃくちゃ使うサンプルです。
映画の予告編にあるようなヒット系、パッとそれっぽい雰囲気を出してくれるドローン系、めちゃくちゃ使いやすいオーケストラクラスターなどが入っています。
これサントラよく聞く人なら絶対に耳にしたことがあるサウンドだと思います。
特にサスペンス系の曲と相性がいいので、そういう曲を作る人は是非持っておきたいサンプルです。
調べてもあんまり詳細が出てこなかったのですが、僕はSpliceでダウンロードしました。
Spliceとは、月額料金を払うことで、Splice上にある膨大な量のサンプルを自由にダウンロードできるというサービスです。
Spliceはダンス系のサンプルが多い印象ですが、とりあえず1ヶ月契約して、このEpic Cinematic FXだけダウンロードするのもいいと思います。
4.BOOM LIBRARY
BOOM LIBRARYは主に音響効果系のサンプルを販売しているところですが、楽曲で使いやすいヒット系やドローン系もあります。
ハリウッド御用達のかなりクオリティの高いサンプルです。
特におすすめなのは、Cinematic DarknessとCinematic Horrorです。
なんといってもヒット系はこれが決め所にあるだけで、かなりメリハリがつきます。
というかこのヒット、アニメ好きな方ならめっちゃ聞いたことあるサウンドだと思います。
そう、テレビアニメ「ジョ◯の奇◯な冒◯」の音響効果でめちゃくちゃ使われていましたね笑
サスペンス系やエピック系はもちろん、メインテーマやオーケストラ系とも相性がいいです。
ちなみにBOOM libraryはコンストラクションキットと、デザインドの2種類販売されているのですが、コンストラクションキットは録音されたまま未編集のもの、デザインドは既に加工されて使いやすくなっているものです。
なので、基本的にはデザインドだけで大丈夫だと思います。
ちょっと高めですが、毎年ブラックフライデー辺りで少し安くなるので、そこで買うのがオススメです。
5.Industrial Strength 6blocc dirty alley drumstep
これはダブステップ系のドラムが入ったサンプルパックです。
ダブステップのドラムはスピード感とキレが必要で、なかなか自分で作るのは難しいです。
その点、このサンプルはクオリティの高いダブステップ系のドラムが入っているのでオススメです。
最初からドラムがリバースしているフィルなども入っているので、単調になりがちなサンプル系のドラムと差別化できます。
特にスピード感を出したい曲、テンポの速い曲は、これを使っておくだけでいきなりカッコよくなります。
6.Sonic Mayhem - Noise Loops
これも、実を言うとめちゃくちゃお教えしたくないサンプルのひとつです。
これはいろんな曲に使いやすいと言うよりは、禍々しい系の曲で使えるサンプルです。
多分初心者の方は手を出さない方がいいレベルで狂ったサウンドが作れます。
その狂ったサウンドが唯一無二で超カッコいいです。
一応ドローン系も入っていて、それも使いやすくて簡単にそれっぽくなります。
自分の曲に限界を感じている上級者の方、ぜひ購入を検討してみてください。
おわりに
いかがだったでしょうか？
今回は「あなたの楽曲のクオリティがいつまでたっても上がらない理由」というテーマで、僕が個人的にオススメなサンプルをご紹介させていただきました。
めちゃくちゃ簡単に楽曲のクオリティを上げられるサンプルですが、ちょっとだけ注意点があります。
サンプルパックにも著作権があるので、オーディオだけをソロの状態で取り入れるのはNGになっているものが多いです。
AudioStockなどでは、声系のサンプルは著作権的に問題がないか厳しくチェックされます。
Dova-Syndoromeでは、そもそもフレーズ素材を使用すること自体、禁止しています。
利用規約をちゃんと読んで良いサンプルライフをお送りください！
今回の話が少しでもお役に立てれば幸いです。
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