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常連さん

飲食店の経営をする上では、常連客と固定客、いわゆるリピーターの獲得がとても重要です。
コロナによる緊急事態宣言の際には、休業せざるを得なくなった行きつけの飲食店を助けようと、常連客は自主的に様々な活動を行っていました。
常連客は、オーナーや店員と同じ様にお店を大事に思ってくれている特別なお客さんです。

■常連客の重要性
一定のペースで長く店舗へ通ってくれる常連客の存在は、売上を安定させる上で大切な要素の1つです。
一般的に新規客を獲得するためには、既存の顧客の5倍のコストがかかるとも言われています。 (1:5の法則の法則)
そのため、新規客の割合が高ければ高いほど、売上が高くても利益率は低くなってしまう傾向にあるのです。
また、常連客はその家族や友人などの「新規顧客」を連れてきてくれることも期待できます。

▶常連客の利点
・コストをかけずに集客できる
・トレンドに左右されない
・効率的に売り上げが獲得できる
・SNSで発信し、お店の認知度を上げてくれる

▶リピーターを増やすコツ
・コンセプトに合わせた店舗設計で、世界観を統一する
・サービスの質の向上
・リピーターを優遇する、特別イベントを行う(クーポン、ポイントカード、スタンプカード)
・SNSで情報を配信する

ちなみに、「常連客」と「リピーター」は意味が違うようです。
「常連客」は、いつもくるお客さん。
「リピーター」は、旅行などで同じ場所を何度も訪れる人、同じ商品を何度も購入する人のこと。
同じ飲食店に何度も来ていて、同じ料理を何度も注文している人は、その店の「常連客」であり、その料理の「リピーター」を差すようです。

■心理学で考える常連の条件
頻度で言えば、人間には『単純接触効果』という、何度も顔を会わせる人には好意的になる心理現象があるそうです。
その現象を利用するなら、以下も条件として挙げることがでるとのこと。

単純接触効果は、正確には「接触回数が多いほど印象が強くなる」ため、
第一印象が悪ければ、単純接触効果の逆効果=会う度に嫌悪感が募る現象が起こることもありますので、
初回の訪問時には、ネガティブイメージは付けないようにしたほうがよいそう。

■常連になりたいお客さん
行きつけになれる居心地の良いお店を探している人も少なくありません。
“常連客”について今度は、お客さん目線でみてみます。

▶常連客の定義は?
「いつも来るお客さん」から「常連客」になれるのは、オーナーや店員さんとよく会話をするようになった時でしょうか。

「常連客」と言えそうな条件は、

 ・そのお店に週3回以上は通っている。
 ・1年以上定期的にお店に通い続けている。
 ・店主やスタッフが、お客さんの顔や名前を覚えている。
 ・店主/客の双方で、職業や家族構成などプライベートなことまで知っている。
 ・店主と気楽に話ができ、プライベートでも連絡が取れる。
 ・常連客同士で仲良くなっている。

とのこと。
たしかに、お店の中で小さなコミュニティが出来ていると“常連客”の通うアットホームなお店という印象を持ちます。

また、常連客になりやすいお店の特徴は以下だそうです。

▶なぜ行きつけのお店をつくりたいのか
行きつけのお店を作りたい理由で多いのは以下です。

・孤独を楽しむことができる(一人の時間を過ごせる)
・仕事や家族以外の人と出会える
・料理やお酒をゆっくり楽しめる
・多少のわがままを聞いてもらえる

非日常を味わえる、居心地のよい場所を求めているようです。

▶行きつけのお店を持つ人はどのくらいいるのか
「行きつけのお店がある=常連客(店員さんと仲良し)」ではないかもしれませんが、
ディップ株式会社の「飲食店・居酒屋の来店きっかけ」についての調査結果がありました。
引用:https://kobot.jp/kobot_lab/news/2022-01-24/
調査実施時期:2021年12月1日(水)〜2021年12月3日(金)
対象:法人営業部門の営業社員1000名(テレワークはしていない)

・「行きつけの飲食店・居酒屋がある」と回答したのは、ほぼ半数の49.0%
・「行きつけの飲食店・居酒屋がある」の回答数が最も多かった地域は、中国・四国地方
・「飲食店・居酒屋でスマートフォンでポイントが貯められるならまた来店する」と回答したのは、58.3%
・「行きつけのお店がある」回答者の77.3%が、「スマートフォンでポイントが貯められることが再来店のきっかけになる」と回答

行きつけのお店がある人にとって、ポイントは来店目的に、だいぶ影響するようですが、「よく行く飲食店と居酒屋はない」人は、重視していないようです。

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