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元大手金融会社の営業マンから見るテンポスドットコムは、“浮世離れ”な企業だった

元大手金融会社を定年退職し、テンポスドットコムでの第二の人生をスタートした山城さん。そこで山城さんに与えられた仕事の一つが「ひかるブラック企業 プロジェクト」。
いくつになってもビジネスの現場で揉まれ続けたい山城さんから見えた、テンポスドットコムとはどんな会社だったのでしょうか?

・テンポスドットコムとは?

国内最大の厨房機器通販サイトを運営する。飲食店開業に関わる経営支援サービスも提供。物件探し、内装工事、販促支援を行うことで、飲食店開業から運営までをトータルで支援する。今期売上高33億円を見込む。44歳女性社長が関西弁で組織を強烈に引っ張る。

趣味は走る事。フルマラソンにも何度も挑戦。禁煙に成功し、今は健康生活まっしぐら


広報:山城さんは超優良企業へ新卒入社、グループ関連会社での役員経験もありますよね。なんで、テンポスドットコムに来ちゃったんですか。
62歳で役員を退任し、その後は2年ほど特別嘱託として自宅で仕事をしていました。でも、家で仕事をしているなんて性に合わない。もう一度現場で働きたいと思うようになりました。テンポスドットコムの会社の勢いに惹かれ入社を決めました。

広報:前職ではどんな仕事をしていましたか?
入社後の約20年近くを証券担当として、国内債券やデリバティブの売買で収益をあげる仕事をしてきました。勝った、負けたの成果主義の環境で過ごしてきましたね。
*デリバティブ…先物、オプションなど金融派生商品の総称

広報:そんな山城さんですが、テンポスドットコムに入社して驚いたことはありますか?
新卒2年目にもプロジェクトリーダーを任せるところです。全体の進行管理や他部署との交渉を遂行する姿に荒削りさはあるものの、前向きで懸命な姿に刺激を受けています。活気がある会社だと感じています。

広報:でも、やっぱり新卒2年目ですよ。戦力としてはまだまだですよね?
それが、彼らのすごいところは、ものすごい量の業務分解をするところなんです。「いつまでに、何をするのか」、そのタスクをすべて書き出し進捗を追いかける。そのうえで日々、工夫改善を加えたり、上司からの新たな指示も業務分解し実行していく。“やるべきことを、やりきる”ことを若手リーダーは求められていて、それに応えようとする若手の姿は頼もしいですね。

前代未聞の指示に、山城さん困惑!「ひかるブラック企業」って何なんだ!


広報:ところで「ひかるブラック企業 プロジェクト」の推進担当に任命されたと聞きました。
私は人事を担当しているのですが、最初は困惑しました。ブラック企業ってどういうことですか?と。信用力が重視される金融業界では「ブラック企業」はあってならないという感覚がありましたから。しかし、お話を聞くと、単なるブラック企業ではありませんでした。

テンポスグループが目指すのは「ひかるブラック企業」なのだとテンポスHDの森下社長からお話を伺いました。そしてテンポスドットコムの品川社長から、その文化を醸成していくための社員教育の仕組みを考えるようにと、指示を受けたのです。それが「ひかるブラック企業 プロジェクト」です。

頭を抱える山城さん。ひかるブラック、って一体なんなんだ!!!

広報:うーん、もっと詳しく教えてください。ひかるブラック企業とはどういう意味なんですか?
森下社長のおっしゃる“ブラック”とは“厳しさ”の意味合いが強いです。例えば、甘えを許さない、ワガママを言わせない、ルールを守らせる、やるべきことをやらせる等。現代は従業員からハラスメントと言われることを恐れて、遅刻しても怒らない、新しい仕事はしたくないという社員に遠慮して強く言えない企業が増えています。しかし、それではビジネス界で企業は生き残れないと森下社長はおっしゃいます。

広報:なるほど。ひかるブラック企業の“ひかる”とはどういう意味ですか?
“ひかる”の意味は厳しい指導の結果、社員の知識や能力が向上することで、他社よりも変化対応力に溢れ、圧倒的な成長性がある企業になることや、従業員にとって働きがいのある会社になる、それが“ひかる”部分です。厳しいけれども、まわりまわってステークホルダーにとって“やさしい”会社になることが “厳しいが優しい会社”、つまり「ひかるブラック企業」です。

このように時代の流れを逆走するような心構えを持つテンポスドットコムは普通の企業ではないなと感じましたね。もちろん良い意味です。世間が“ブラック”と言われるようなことを「それがどうした。それって本当にブラックなの?」と返すのがテンポスなんですよね。

広報: なんだか、難しそうなプロジェクトを任されてしまいましたね。
そうですね。社長のお話を聞くほど、奥が深くて…。論語を始め、武士道、二宮尊徳などの本を読み理解を深めるように努めました。
プロジェクトの推進担当を任されたのは12月。正月は母校が出場する箱根駅伝を応援することが年始の楽しみだったのですが、今年はどうも心から楽しめない。気になるのはプロジェクトのことでした。いてもたってもいられず、1月2日に本屋で足りない書籍を買い、ひかるブラック企業を目指すために、どんな教育が必要なのかを考えて過ごしましたね。

「ひかるブラック プロジェクト」に困惑し、天を仰ぐ山城さん。

広報:テンポスドットコムの教育指針はどんなふうにまとまりそうなんですか?
まだ議論が必要ですが、下記をベースに掘り下げていく予定です。

  1. 社員教育の最も重要な根幹は「テンポス精神」である

  2. 社員教育をベースに、日本人が備えるべき価値観を教育する

  3. 「教える側と教わる側の関係」は「師匠と弟子の関係」と捉える

  4. 社員は「マイライフシート」を利用して「自己研磨」を含む自らの人生計画を行い、会社はその応援者となる

  5. 常に勤勉な姿勢を備えた社員(門弟)を育成する

  6. ゴールと業務分解を徹底して行う

  7. RKT-1(連絡・決定・頼むは1分以内に行う)

  8. 人事は社員教育プログラム構築とともに、社員が「働きがい」「働く喜び」を感じる環境を総務と連携して構築する

これまで「自分の人生は自分で作る」という価値観は社内に浸透していましたが、「ひかるブラック企業」を目指すにあたり、社員は自己研磨すること、切削琢磨することが、テンポスドットコムの社員として絶対条件であるという点が強く反映される形となります。狙いは他にも様々ありますが、大きなポイントとしてはこのあたりですね。

広報:ありがとうございます。森下社長、最後に残す言葉はありますか!?

テンポスグループ 代表 森下篤史

ひかるブラック企業の目指すところは、世の中の70%の人から「テンポスはブラックで、ろくな会社ではない」と言われても、それに対してビジネス社会のプロフェッショナル達は「素人はテンポスのすごさを知らないんだ」と言われることである。

口コミの会社評判を見ると、テンポスは家電・AV業界429社に含まれていて、テンポスの評価ランキングは、
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l  法令順守416位 
l  社員待遇397位
社員の士気10位
l  風通しの良さ22位
20代の成長環境1位(2位はソニー社)
評価の適正1位(2位はソニー社)
l  総合順位16位
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社員の待遇は397位なのに、社員の士気は10位、評価の適正1位、総合評価16位。
これが、ひかるブラック企業である。


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