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動画がつなぐ子育ての輪~保護者、学生とつながる動画活用法~

こんにちは、「てのりの」の水野です!
子どもの頃の夢は、幼稚園の先生だったわたしですが、いまは園のアプリを活用した動画配信のサポートやプロモーション動画の制作支援を行っています。2021年7月には、ICT活用オンラインセミナー(主催:パステルIT新聞)で、「動画」をテーマに講演をさせていただきました。今日はその内容からポイントをピックアップして、みなさんにお届けしたいと思います。

一歩進んだ園は
入園説明会の冒頭で動画を流す

差替

静岡県にある幼稚園型認定こども園原町幼稚園さんでは、2021年に3分半のプロモーション動画を制作しました。

園舎や園庭などの環境や園生活の雰囲気、子どもたちと保育者の関わり、テロップを通して園で大切にしていることを伝える動画は、3分半という短い時間でもぐっと惹きこまれるものがあります。

プロモーション動画は、園にとっても身近なものになってきていて、入園説明会などの冒頭で動画を流すなど、園の雰囲気を伝えるのに有効的に活用されるようになりました。

○○ サンプル動画の視聴ができます ○○
てのりのでは、動画配信だけでなく、園のプロモーション動画制作サービス「yorimo」を提供しています。映像のプロが制作したサンプル動画の視聴(無料)もできますので、興味のある方はこちらからお申し込みください。

園でも進む動画コミュニケーション
動画が注目され始めた背景

1.スマートフォンの普及
令和元年度の総務省の調査によるとスマートフォンの保有率は83.4%と、ほとんどの人がスマホを持っている時代になりました。保護者層を見ても、20代は94.5%、30代は91.7%、40代は85.9%と、日常的にスマホを通して情報収集をしていることがイメージできます。

IT機器保有率

2.新たな通信環境・オンラインメディアの普及
2020年3月に5G(第5世代移動通信システム)が登場したことで、通信環境がより超高速・低遅延になりました。これによって、さまざまな動画コンテンツや動画を軸としたSNSがリリースされ、情報を発信するツールとして動画がこれまで以上に重視されるようになりました。

3.新型コロナウイルスの拡大
外出自粛によって自宅で情報収集をする人やその中でも幅広い世代で動画コンテンツの視聴時間が増加したことも大きな要因のひとつです。

○○ 園業界でも広がる動画コミュニケーション ○○
登園自粛期間も家庭内で保育ができるように動画を活用してオンライン保育を実現したり、保護者が参観できない代わりに園行事の様子を配信したり、保護者とのコミュニケーションや信頼関係構築のための活用が広がりました

なぜ動画がよいのか?
人間の本能に基づいた4つの特徴

1.「動き」で目を引く

走る

人は「動くもの」に目を奪われやすい性質を持っています。テキストや静止画に動きを持たせることができませんが、動画は人や風景、アニメーションなどによって常に動きがあるので、視聴者の目をより引き付ける効果があります。

2.読むより早い

読むより早い

まず、例を用意しました。
左に書かれたものと、右に描かれたものを見て、何を伝えようとしているものなのかを読み取ってください。

これはどちらも、「青色の正方形」であることを表していますが、文字よりも画像の方が早く理解・イメージができたのではないかと思います。

人はビジュアルにも素早く反応する性質を持っているそうで、およそ0.1秒で画像の内容を認識すると言われています。

さらに、1分間の動画の中にはWebサイト3,600ページ分の情報量があると言われるほど、音や動き、時間軸など細やかな表現が伝わりやすい媒体なんです。

3.感情でつながる

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テレビや映画を見ていて、「笑顔の人を見ると自然と笑みがこぼれてしまう」「感動的なシーンで自然と涙がこぼれてしまう」という経験はありませんか?

相手の行動をあたかも自分の行動のように認識する現象です。

短い時間でより多くの情報を伝えられる動画を通して、こうした感情移入のしくみを意識したストーリーを伝えることで、視聴者(保護者や学生)との間に感情的なつながりを生むことができるのです。

4.記憶に残りやすい

ラーニングピラミッド

この図は、学習方法と平均学習定着率の関係を表した「ラーニング・ピラミッド」というものです(出典:アメリカ国立訓練研究所)。動画はこの中の「視聴覚」に分類されますので、文字よりも2倍記憶に残りやすいということが言われています。

動画配信で押さえておきたいこと

ここまで見ると、「動画を活かさなくてはもったいない!」と思えるかもしれません。

しかし、動画には落とし穴があります。
株式会社日本デザインが2019年に行ったWEB動画に関するアンケート調査によると、約4割が「動画を最後まで見ない」と回答しています。

グラフ

その理由は、「途中で飽きる(70.5%)」「インパクトがない(7.3%)」「画質や音質が悪く見にくい(4.5%)」というもの。

園の先生が動画を撮影するにしても、プロに撮影・制作を依頼するとしても、わたしが大事にしたいと思うのは次の3つを明確にしておくということです。

1.目的(何のための動画か)
2.対象(誰に見てもらいたいか)
3.内容(何を伝えたいか)

「誰に見てもらいたい、どんな動画なのか」で活用の幅が広がります。

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● 園の内部に向けた動画の効果(在園児保護者・職員)
 例えば、日常保育の様子や園行事、オンライン保育のための動画配信を通して、保育の見える化子どもの育ちの共有、さらには撮影した動画を職員と振り返ることで園内研修にも役立てることができます。園と保護者との接点が日常的に増えると子育て支援にもつながっていきます。

● 園の外部に向けた動画の効果(未就園児保護者・求職者)
 まだ園のことを知らない未就園児保護者や求職者が園を知り、興味を持ち、好きになり、入園したい(働きたい)と思えるようになる。その理想のステップを後押しするのに、プロモーション動画や採用動画が活用できます。「より深く知りたい」と思うきっかけづくりとして動画を活用し、園の理念に共感してくれるファンづくりにつなげることがポイントです。

○○ これから動画配信をはじめる先生へ ○○
動画配信アプリをはじめ、動画を活用したコミュニケーションは園の新たな日常になりました。ですが、上手に、安全に使うためには、適切なプライバシー設定でセキュリティを高めたり、個人情報や著作物の取り扱いを含んだ配信ルールを決めることも重要です。「てのりの」では、先生たちのそうした声にも寄り添いながらサービスを設計し、導入サポートも行っています。まずは気軽にご相談ください。
てのりの → https://www.tenorino.app/

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