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表現と佇まい

ART in YOUさんでの活動日。
2名の勇者さんのタロットセッションをさせていただきました。

どういう展開のどういうカードに反応が起こるのか、こちらからのどんな質問にハッとするのか、どんな言葉で腑に落ちるのかは人それぞれ。みんな、違っている。

気づきが起きても起きなくても、どちらでもかまわないのかもしれない。お家に帰って、とつぜんそれがやってくる人もいれば、寝て起きて翌日のこともあるだろうし、読み手としてはその場の反応があるかないかでやきもきする必要はないのかもしれない。
それでも。

今日、来てくださった勇者のおひとりは普段から『人の話を聴く』ということがお仕事の一部である方で、聴き手としてのプロだった。
この方のお話は実に落ち着いていて、独特な言葉のチョイスと表現がとても魅力的だった。

いろんな方が訪ねてこられるセッションの場において、表現の幅は広い方がよいと思うし、私自身もおなじことをあらわす言葉を使い分けたり言い替えたりはするけれど、この方の表現は私の持っているどの引き出しにもなかった。洗練されて美しく、慈愛に満ちていた。

付け焼き刃ではなく、ずっとそうして生きてこられたからこそ、の表現と佇まいはとても魅力的だった。

相談者さんがどんな言葉を使っていらっしゃるのか。どんな言葉に詰まりがあるのか。どこで言い淀むのか。これまであまり意識せずにそれらを観察している私がいて、たしかにそこから引き出せることも多かったけれど、
今日の私がはっとさせられたのは、逆に私が普段、どんな言葉を使ってカードを読んでいるのか、ということでした。

間違いではなかったとしても、それが人のもとに届く言葉であるかどうか。(テキストどおりの言葉はなるべく使わないようにしているけれども、)ちゃんと私という人から発信できているかどうか。

インターネットでもタロットは読んでくれるだろう、AIも進化している。わざわざここまで足を運んで、私のセッションを受けに来てくださった方に、私でなければ伝えられない言葉をきちんと、伝えられているか。それを、受けに来てくださった方のお姿をとおして考えさせられた一日でした。

毎回、一方的に私がタロットをよみ、伝えて終わりというのではなく、私のなかにも大きな化学反応が起きる。それが今日はとても大きかった。
とてもARTな一日でした。

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