不思議な夢

なんとも珍妙な夢をみた。

夢でみたことを文章にしようとすると、とりとめがなく、脈絡もなく、つじつまがあわず、そして例によってオチがない。
ああ、夢でみていたときはこんな（つまらない）感覚じゃなかったのにと思う。

夢をぐーんと広げておもしろく書けるひとが作家になったりするのかしら。こどもの頃、いじめられっこだったこともあって本が友達だった私は、作家になりたいと思ってノートにたくさんの物語を書いたけれど、あれはどこへいってしまったのだろう。

さてさて、その珍妙な夢について。
おもしろくないよ、と断ったうえで記録しておきます。

古く大きなスーツケースをガタゴトとひいた老女が歩いてくる。場所はシャッターの閉まった夜のアーケードみたいなところ。
老女がいきなり私に話しかけてきて、なぜかとある建物の2階へ連れていかれる。スーツケースは重そうだったけど、老女は意外に筋肉質で、フン、と持ち上げて階段を上がっていく。
誰もいない薄暗い部屋の入り口に、今では見ない感じのラタンの応接セットみたいなのがあり、いろいろ雑多にものが置かれている。
奥に白い（暗くてよくわからないけどたぶん白い）布のかかった円卓があって、そこに老女がスーツケースをばん！と持ち上げて中身を広げ始める。
アナログな拡声器📢があるでしょう、引率の先生とかが屋外で使うやつ。それになぜか扇風機？と、いろんな色の鳥の羽根がくっついたものを見せられる。アイデア商品か何かなのかな？他にもいろいろ見せられたけど、どれもぜんぶ、何なのかがわからない。
そもそもここ、暗い。灯りをつけないままでずっとこの人は何か話し続けている。彼女も私も立ったままである。
おもむろにスーツケースから白いノートパソコン（ピッカピカの新品みたいなやつ）を取り出して立ち上げ、私に何か映像を見せる。
「ほら、こんなことになっていたんだよ」と言われて見てみると、防犯カメラみたいな視点（上から）の映像には私が映っていて、覚えがないんだけどどうやら私は危険な目に遭って（遭いそうになって）いたらしい。
ん？この老女がわたしを助けてくれたの？？
ぜんぜん頭が追いつかないんだけど、老女がとつぜんこう言い出した。
「そりゃ気になるよね、いくらなのか。」
は？
いやいやいや待って待って待ってなんの話？？？
「これとこれと、今ならこれもついて、しめて1061円！！」
なに、1061円ってその切りの悪さ。
「これをだね、あんたの場合は毎月、えーと80いくつまでかな」
なになになに私、カツアゲされとんの？
っていうか80いくつまでってこれ、請求されとんの？
なんとなくだけど老女が言ってるのは見守り隊のような、防犯・・・というより守護システム？セコムみたいなの？呼ばなくても来てくれる式の？
頭がついていかないよーと思っていたらいきなりインド人風のちいさな女の子に、眉間に何かの粉をペタッと塗られた。えっ何？と思っておもわずさわってみたら紅い。とっさに口から出たのが
「蘇芳じゃん！」（＊すおう、と読みます）
赤～紅い系の色にはものすごくたくさん種類があるのになぜ蘇芳？しかも日常的に口にする色じゃないのに。
と、もう一人背の高い男性が現れ、床に敷物をばっと広げてここに座れと。インド人風の女の子と老女はすでに座っていて、何かの粉を混ぜ合わせている（怪しい！！）その男性が私の目の前に蘇芳色の粉と、竹炭と思われる黒いかたまりを置いて、これを混ぜろと。
手で？じかに？
まあ、もういいや、と思って竹炭のかたまりを砕きながら少しずつ蘇芳色の粉と混ぜ合わせていたら、とつぜん男の人が3人、入ってきた。
ガタイのいい日焼けした3人で全員が白のTシャツに金のごっついネックレスをしている。個人的には縁のない、関わりのない人たち。暗い部屋に入ってくるなり入り口の応接セットに座って、口々に「ほんとにここで合ってる？」「いや俺むりだわ」「ないわー」とか言ってる。ここのことを知ってる？
私は立ち上がって「あ、私も連れてこられたんですよ」とちょっと助けを求めるみたいな感じで話しかけたんだけどインド人風の女の子に腕をガシッと掴まれて「座れ」と。そして竹炭を砕き、蘇芳色の粉と混ぜ合わせて・・・これは一体、何を作っているの・・・

というところで目が覚めました。
 

あまりの珍妙さにソッコーでキーワードだけメモしておいたものです。なんだろうこの夢。
拡声器に鳥の羽根、なんだかタロットの『審判』みたい？起こされてるのかしら。扇風機は意味わからないけど・・・
そして1061円。こんな具体的な数字、そうそう夢で出てこないので気になりすぎます。神社に納める？募金？

そして蘇芳。

こんな色ですよ。

気になって調べてみたら蘇芳ってインド原産・・・？

蘇芳『色』じゃなくてほんものの蘇芳だったのかな、だとしたらそんなお気軽に手に入らないかもだけど、竹炭と混ぜ合わせると何かの守護になるのかしら・・・。

私は太陽星座が蠍座ですが、蠍座っていうとラッキーカラーは『黒みがかった赤』ですよって星占いに書いてあって、こどもの頃から可愛くはないよねと思いつつ、なんとなく特別感をもっています。

なかなか存在感のある夢だった。ちょっと頭の片隅においておきます。