手のひら先生のリウマチ相談室 2 鍼治療はなぜ二千年も継続できたのか?
なぜ今も鍼治療は消滅しないのでしょうか?
鍼治療が行われている領域は、腰痛肩こりになります。
以前読んだアメリカの医療系専門の中国系アメリカ人のライターが、坐骨神経痛の治療については手術はだめ・カイロプラクッティックもダメ・鍼治療も効果ないなどと上げ、6か月寝ているのが最良の治療法だと書いていました。
確かに脊柱管狭窄症やひどいぎっくり腰を患ったりすると、半年ぐらい鍼治療でもかかることがあるかもしれません。
私の経験から言うと、坐骨神経が切れそうなほど骨に圧迫されてても、半年もあれば日常それも重労働の仕事に復帰は出来ます。
ぎっくり腰の場合は原因が精神ストレスが大きな比重を占めるので、その解決方法も含めないとならないのですが、それが患者さんが理解したら短期間に治っていくものです。
はり治療は世界中に広がっています。
多くは運動器疾患治療です。
治せないと将来鍼治療は消滅していくかもしれないと言っていた教師がいましたが、鍼灸の本質を知らなかったので言ったのでしょうが、鍼治療が腰痛肩こりだけしか治せなかったら消滅するかもしれないでしょう。
それではなぜ二千年続いているのでしょうか?私なりに分析してみました。
1、手術以外に腰痛肩こりを治せるのは鍼治療です。
最近アメリカの理学療法士が、腰痛は脳の錯覚と理論立てて治す方法も出ています。整体のような方法で坐骨神経痛の痛みを瞬時にとる方法も伝わってきたようで す。ただまだ現れたばかりで世界中に普及したわけではありません。カイロプラクティック療法はまだ100年ほどの歴史でしょうか。日本でも「整骨範」があるように整体の類の基礎ものはありましたが、メインの治療法にはなりませんでした。
2、中国の東洋医学の歴史から
中国の歴史には伝説的な治療家が何人も出現します。彼らは「死人と思われていたような、今まさに葬られる寸前の人間を生き返らせています」それらが東洋医学が持つ力だと我々に思わせているのかもしれません。東洋医学は内科専門なのですが、彼ら神医と呼ばれたものは、手術も施しています。彼らはおそらく、いまのイランかトルコ辺りから来た治療家と推測できているようなのです。出典「中国医学の誕生」加納喜光著 東京大学出版会 神医の治療から手術を差し引いて東洋医学の成果を見なければなりません。
3、鍼治療における気の力
鍼治療における気のパワーが重要とされますが、未だに気とは何かが問題とされます。気功師の気とは異なるのでしょうか?私は鍼灸師の治療も気功師の治療も体験しました。金成万先生のように「鍼に一本一本気を込めて刺すので、は癌も治せるのだ」と言う方にもやはり金と言う韓国人の先生に「私は気を使えるので1日200人以上の患者を診たことがあった」と言う人にも会いました。
気の先生は「北斗の拳」のケンシローのモデルと言われる、鳥居隆篤先生に習いました。そのほか日本で生まれた「レイキ 直伝霊気」も習いました。ティーチャーの資格も得ています。自分ではオーラを見ることぐらいで気を持っているとかは実感がわきません。ただ気を感ずる患者さんからは「先生の気は強力ですね」と言われたことはあります。この気のパワーが実は鍼灸を長続きさせている根本の力ではないか?そう考えています。気についての考え方やどのようにすれば自分の物に出来る方法があるのか、稿を改めて少ない経験ですが書いてみましょう。
4、西洋医学の狭間にある
鍼灸師になったあと漢方も習いました。その時知ったのですが、明治の医師制度が成立時に漢方を守った方がいました。そのお一人が湯本求真さんです。九州から
湯本先生を求めて上京してきた、大家大塚敬節さんが迷って最後にたどり着くまでの話には泣けます。それほどまでにして守ってきた伝統的な医療にはそれだけの意味と価値があるはずです。現に現代でも西洋医学では治せない病気を、漢方に頼る方は多いことでも証明されるでしょう。
鍼治療も狭間に置かれたことが延命してきたことの一理かもしれません。しかし手のひら先生の高麗手指鍼療法の研究では、免疫システムの調整方法 脳神経調整 のツボ発見 進化論を取り入れたことで新たなツボの発見 があることで治療の幅が遥かに広がりました。
5、西洋医学でも原因が判明し治療法が確立していて治せるる疾患は二割程度
このようなことが鍼治療が続いてきた要因でしょうか。なおかつ西洋医学が世界で普及しているのは二割ほどで、多くの国で伝統的な医療が行われているそうです。
このような条件状況が鍼灸が継続されているのだと考えています。
鍼灸師の気について、気の学び方鍛え方については稿を改めて書きます。