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身長を伸ばすには肉と乳製品摂取が重要だった

身長を高くする要因にはさまざまなものが考えられますが、最近の研究では特に「栄養」が注目されています。

今回ご紹介するのは、2016年にチェコのマサリク大学のP. Grasgruber氏らが行った研究です。

この研究は、105カ国の男性の身長と栄養、遺伝、社会経済的要因との関連を調査したもので、動物性たんぱく質と身長の関係について興味深い結果が示されました。

身長が低いのは遺伝だけではなかった

この研究によって、遺伝的要素栄養社会経済的要因に比べて、身長にはそれほど強い影響を与えていなかったことがわかりました。

身長は遺伝だけで決まるものではなく、他の要素を改善することで伸ばすことができる可能性が十分にあります。

詳しく見ていきましょう。

身長を高くしたいならタンパク質

本研究では身長を伸ばすためには、特に動物性たんぱく質の摂取が重要であることがわかりました。

オランダ(平均身長は185cm)は、日本を含むアジア(平均身長174cm以下)のタンパク質摂取量が2倍位以上でした。

身長を高くするためには、タンパク質摂取を必要とすると結論づけられています。
たんぱく質は、肉や乳製品によって摂取することができます。
足りなければ、乳製品から作られるプロテインで補うことができるでしょう。

しかし、日本人に多い乳糖不耐性を持つ方は、乳製品や、一般的なプロテインを摂取することが難しいですよね。

その場合、WPI(ホエイプロテインアイソレート)という乳糖をほとんど含まない代替品を利用することが効果的です。

また、魚のタンパク質も健康に良いとされますが、身長に対する直接的な影響は少ないとされています。

それどころか、淡水魚の摂取量と身長には負の相関が見られました。

よって、淡水魚を中心に多く摂取していると、身長が伸びにくくなってしまう可能性があります。

社会的要因について

社会経済的要因も身長に影響を与える重要な要素です。

豊かな社会では一般的に栄養状態が良く、医療サービスのアクセスも良好であるため、子どもの成長期に必要なサポートが整っています。

日本のように高度な医療が整っている国では、社会的要因による身長へのポジティブな影響が期待できます。

遺伝は重要ではないが、一つの因子になる

遺伝は身長を決める要因の中で最も影響が小さいものの、完全に無視できるものではありません。

遺伝的要因は、特定の身長範囲を設定する役割を持っていますが、他の要因によってその限界を超えることが十分に可能です。

遺伝だけに焦点を当てるのではなく、栄養や生活環境の改善に努めることが大切です。

結論:魚ではなく、肉と乳製品で身長を伸ばそう!

この研究から、身長を高くするためには肉や乳製品から良質なたんぱく質を摂取することが重要であると結論づけられます。

魚、特に淡水魚から得られるたんぱく質は、身長の成長には影響が少ないか、むしろ負の影響がある可能性があります。

乳糖不耐性がある方は、WPIなどの乳糖を除去したプロテインを積極的に活用し、たんぱく質をしっかりと摂取することが身長の成長を助ける鍵となるでしょう。

参考文献

P. Grasgruber, M. Sebera, E. Hrazdíra, J. Cacek, T. Kalina (2016). "Major correlates of male height: A study of 105 countries."

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