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イップス克服に向けて009:最初は一週間くらいしたら治るとおもっていたら、練習でフォアが打てなくなった

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ソフトテニスは中学から初めていまで7年目になります。
中学の時は、そこそこの結果をのこしました
セカンドレシーブやサーブなどはほぼミスることなく打ててました

高校になっても最初はふつうに打ててたのに
2年生なってから、フォアを打つことができなくなりました。多分試合でレシーブを何回かミスったからだと思います
最初は一週間くらいしたら治るとおもっていたら、練習でフォアが打てなくなりました

僕の症状は、セカンドレシーブ打とうとしたら手首にすごい違和感がでて、まるで手首がミスるって言ってるような感じです。それでやはりミスります

セカンドレシーブだけでなく、フォアのボレーボレー、ローボレー、ショートラリー、球出しなどもできません。
とくに球出しは相手のとこに打とうとしても、ネットの下に行ったり、ミドルにいったり、アウトしたり、ほんとに意味がわかりません

バックはふつうに打てるし、前は、ボレーボレーもショートラリーもできたのに、今では、ネットの下にホームランになったりします

本当に困ってるけど、先輩とかに相談したら、下手なだけとか、手首関係ないとか、まったく頼りになりません

顧問の人はテニスからちょっとの間離れたらええかもって言ってました

現に、社会人なって1ヶ月ほぼせずに久し振りに打った時は、まだちょっと違和感あったけど、ふつうにローボレーもレシーブも打てて治ったと思ったら、一週間後にしたら、またら球出しからなにもかも打てませんでした。

本当にテニスをいつも通り打てるようにしたくて困ってます。長々とした文ですがおねがいします


回答
改めまして、イップスについて定義を整理してみます。
 
(1)フォアハンドに症状が出る(バックハンドには出ない)。
(2)フォアハンドでも、ストロークと球出しで主に出る(ボレーには出にくい。※ソフトテニスの場合、2ndサービスがアンダーだと出るかも)。
(3)フォアハンドでも、ハーフボレーのような余裕のないショットでは出ない。
(4)サービスのトスに出る。
(5)練習では出にくく、試合で出る
(練習では普段通りバカスカ打てる)。
(6)経験豊富な上級者に出る(未熟な初心者には出ない)。
(7)性格的に真面目な人に出る(いい加減[≒良い加減]な人には出ない)。
 
以上を踏まえますと、(1)、(6)は的中ですが、(2)〜(5)は一部当てはまりません。

「長々とした文ですが」などとへりくだる姿勢は(7)も該当するかもしれません。
 
ソフトテニス歴が7年で、そこそこの結果を残してきたというのであれば、先輩が言う「下手なだけ」は、的外れでしょう。
 
「下手なだけ」の延長線上に、イップスがある訳ではありません。
 
「下手なだけ」とイップスとは、明らかに違います。
 
そして「下手なだけ」なら、まだマシなのです。
 
下手なだけなら、練習すればいいだけだからです。
 
だけどイップスは、練習してもダメだから、下手なだけのほうが、まだマシなのです。
 
イップスが疑われますが、そうだと決めつける必要はありません。
 
仮にそうだとしても、回復は早いと見込まれます。
 
本当にイップスが深刻化する人は、先輩や顧問、友人、家族、恋人を含む周りの近しい人に心配や迷惑をかけたくない思いが強く、まさか「自分がイップスだ」とは、打ち明けられないのが普通です。
 
またそういうタイプの人が、イップスになりやすいのです。
 
顧問の言う「ちょっとの間離れたらええかも」は、的を射ています。
 
なぜなら先述したとおり、「練習してもダメ」だからです。
 
ところがイップスになるような人の性格は基本的に(7)ですから、何とか調子を取り戻したくて、そういうときほど練習したくなります
 
練習せずにいると、ますます不調、不安が深刻化しそうで、怖くなるのです。
 
しかしそれは、ケガをしているときに筋力を回復したくて、筋トレに励むようなもの。
 
炎症がますます、酷くなりかねません
 
そういうときは何もせず、自然治癒による回復を「待つ」姿勢も必要です。
 
休む勇気。
 
フィジカルではよく言われますが、それだけではなくメンタルだって、「休むこともトレーニング」です。
 
「休む」などというと、イップスに罹患する人は基本的に性格が(7)だから、「サボる」罪悪感を覚えるかもしれないけれど、それがますます自己肯定感を損なう誘引に。
 
ですから、こう捉え直してみてはいかがでしょうか。
 
「いろいろ頑張ってきたのだから、今の自分が一時的にこうなるのも仕方がない」と。
 
そうしてありのままを受け入れるとき、イップス治療は大きく前進します。
 
この「自分を大切にする」温かなフィーリングが育まれると、人生全般が生きやすくなるから、常々申し上げているとおり「イップスは、なるだけの価値がある」ことを強調したいのです。
 
イップスに罹患する人は、傾向として、自分を大切にする以上に「他人の都合を優先する」きらいがあります。
 
それは「優しさ」「いたわり」「気配り」なのではなくて、自分を大切にできない心理の裏返し

つまり、「こんな自分なんて」という、自己否定感の表側

自分の体調が思わしくないにも関わらず、「大丈夫だから」などといって、つい頑張ってしまうのです。
 
こちらの記事「完璧主義の人の自己肯定感が著しく低い理由」は有料ですが、自己肯定感っていうのは本当に誤解されやすい理由をご説明しています。
 
「プラス思考で自分を好きになる!」「人に親切にすれば自分を肯定できる!」などという方向性で高めようとする、誤った(危険な)取り組みがなされがちで、実際にそういった情報を伝える心理の専門家も少なくありません。
 
しかし少なくとも私は、そのようなアプローチで「自己肯定感が高まった」という話は、これまで聞いた試しがありません
 
※有料記事につきまして。
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改めまして、イップスにでも罹患しなければ、一生、生きづらさを抱え続けたかもしれない苦悩を思うと、「今はこの程度でよかった」のです。
 
もちろん「すぐに治したい!」と早るお気持ちは、当然です。
 
だけど人が変わるのには、条件とタイミングが整う必要があるのと同様に、イップスが治るのにも、条件とタイミングが整う必要があるのです。
 
自分ばかり「早く結婚したい!」などと頑張っても、条件とタイミングが整っていなければ、むしろその頑張りは、空回りするに違いありません。
 
成就するか否かは、出会うお相手と、然るべきタイミングが整う必要がある
 
遠くからではありますが、応援しています。

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