![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/117026451/rectangle_large_type_2_0a2fc75667086b5c69184ee166a3aff1.jpeg?width=800)
勝利への四ヵ条 〜テニスで最も重要な技術とは〜 #2 攻撃
勝利への四ヵ条、二つ目は「攻撃」です。攻撃とは、自らがポイント奪取のために、効果的なショットを仕掛けることを言います。この際、攻撃はリスクを伴いますが、ベースラインからエースを狙うことは、ミスの危険度が非常に高く、お勧めできません。確かに、ストロークからのウィナーは非常に快感があり、トッププロがコートのコーナーからエースを打ち込む姿を幾度となく見た事でしょう。
しかし、、、
トッププロが正確無比なフォアハンドダウンザラインや、ジャンピングバックハンドをベースラインから決められるのは、僕たちの想像を絶するようなハードなトレーニングと反復練習があるからです。アマチュアプレーヤーがその正確なコントロールと強力なパワーを週1回や2回の練習で習得するのは、非常に困難です。だから、私が目指すべきだと考える「攻撃」とは、効果的なアプローチショットを打ち、ラリーをボレーで締めくくる展開です。
![](https://assets.st-note.com/img/1695496974819-WBMQSChQsO.jpg?width=800)
バックハンドのアングルショット
僕が最も有効だと感じるアプローチショットは、バックハンドのアングルショットです。このショットを打つ際、一番重要なのは、あえて小さくジャンプし、打つ角度を広げる事です。ジャンプする事で跳ね上がる球と体の高さを合わせるだけでなく、相手のコートに打てる範囲を広げているのです。こうする事で、フラットなバックハンドもコートに突き刺さり、相手をコートから追い出す事ができます。また、打つ球種を、例えばスライスショット、特に右方向に曲がるスライスを打つ事で、相手をさらに走らせる事ができます。球にバリエーションを与えることで攻撃の効果はさらに増えるわけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1695497216371-qNAXjPyiuy.jpg?width=800)
フォアハンドのループボール
別のショットで非常に効果的だと感じるのは、フォアハンドのループボールです。この戦術は、フォアハンドストロークでネットへアプローチする際、あえてゆっくりで、高く弾むトップスピンボールを打つ展開です。球速が遅いと言うことは、相手選手がそのボールに追いつく時間が産まれるわけですが、その返球が攻撃的なショットになる可能性は非常に低いです。なぜならば、トップスピンで跳ねるボールは、後ろに下がって打つか、高い打点で打つかの二択しか無いため、相手は遅いスライスショットか、またはロブショットで応戦するしか無いのです。あなたは、その相手がぎりぎりで取った緩い球をボレーやスマッシュで仕留めれば、『完璧な攻撃ができた』と言うことになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1695497526477-SKladCN0sI.jpg?width=800)
ベースラインゲームの重要性
最後に、効果的なベースラインでの展開、そして戦術をマスターすることは、現代テニスで勝ち上がるためにこの上なく重要です。テニス界の「ビッグ4」は、非常に攻撃的で、正確な、いわば『詰め将棋』を思わせるほどに計算されたベースラインでの戦いで勝利を掴んできました。現在の「新鋭」と呼び声高いカルロス・アルカラス選手やステファノス・チチパス選手も、ボレーでポイントを締め括ることが非常に多いですが、それはラリーの主導権をベースラインゲームで握り、自分の展開、すなわちネットプレーに持ち込めているからです。テニスの根本的な強さと言うのは、やはりストロークのラリーにあるわけです。
![](https://assets.st-note.com/img/1695498061585-8qoYa2f67G.jpg?width=800)
最後に
「攻撃」とは、奥が深い分野です。今回の記事では、バックハンドのアングルショットとフォアハンドのループボールについて触れましたが、この二つの戦術が必ずしも、あなたのライバルに効果があるとは言い切れません。また、戦術というものは、無限に存在し、時代によって変わるものと言っていいでしょう。鈴木貴男選手のようなサーブアンドボレーヤーが牽引した時代、ナダル、マレー、ジョコビッチなどの守備的な選手が活躍した時代、そして『現代テニス』があります。この変革が次はどのようなプレースタイルを産むのか、テニスから目が離せません!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?