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THA後の股関節伸展 ー伸展可動域の重要性と制限による弊害を知る【基礎編】ー

ストレッチだけでは足りない

THA(人工股関節全置換術)後患者を担当したことのある人であれば、一度は股関節伸展可動域の改善に難渋したことがあるかと思います。

大腿直筋・腸腰筋に硬さがあり、重点的にストレッチをかけたとしても、それだけで股関節伸展可動域が改善することは少ないです。

厳密にいうと、伸展角度自体は改善しても、機能的な股関節伸展ではないといったところでしょうか。

我々の仕事は、ただ単に可動域を改善することではなく、機能的に使える可動域を獲得することです。

にも関わらず、THA後に大腿前面の伸張性改善を目指したストレッチだけしか指導されず、そのまま退院を迎えてしまっている人が多い印象です。

そんな現状を打破するために、あるいはそんな現状に気づいてもらうために、ここではTHA後の機能的な股関節伸展可動域獲得に向けて、そもそもなぜ伸展制限が作られるのか?という根本的な話から、最終的には介入の一案までご紹介できればと思います。


かなりのボリュームになることが予想されますので、

基礎編 ▶ 伸展可動域の重要性と制限による弊害を知る
実践編 ▶ 機能的な伸展の獲得に向けた介入方法の一案

といった流れで2章にわたってお話していきたいと思います。

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