エレファント
オレゴン州のある高校で、いつも通りの日が始まろうとしていた。
泥酔した父親と運転を交代し遅刻しても学校に向かうジョン。
公園でカップルに声を掛けポートフォリオ用の写真を撮影するイーライ。
校内で堂々と密着し歩くネイサンとキャリー。
内向的な性格で周りからも馬鹿にされがちなミシェル。
いつもと大して変わらない、そんな1日が始まろうとしていた。
そんな高校が、猟奇的銃殺事件現場へと変わる。
コロンバイン高校で実際に起こった銃乱射事件を元に作られた作品。
【感想】
映画というより、1つのRPGゲームを観ているようだった。
というのも、カメラワークにそれが表れている。
人の目線より上にも下にもいかないのだ。
それが妙な生々しさというか、不気味な感じを抱かせる。
また、時系列ともカットバックとも微妙に違う時間の運びが印象的。
登場人物はだんだんと増えていくのに
時間は全く進まないという何かのトリックのようなものに陥る。
90分もない短めな作品なのだけれど
途中まで抑揚がないので体感的には2時間くらいに感じてしまう。
これの題材となった銃乱射事件が本当にあったと思うと、日本人でよかったと思う。
また、最初から最後までベートーヴェンの楽曲が使われている辺りも良い。
特別「これは本当に面白い!」ということは胸を張って言えないけれど
面白いと思える要素はとても多い作品だったと思う。
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