LION~25年目のただいま~

【あらすじ】

サルー・ブライアリーのノンフィクション本を原作とした作品。

5歳の時に迷子になって回送電車に乗ってしまい、家族と離れ離れになってしまったサルー。

言葉の通じない地域に来てしまい、帰り道もわからず右往左往するサルーは様々な危険と直面する。

やがて孤児院に入りオーストラリアの夫婦の元へ里子に出されたサルー。

何不自由のない生活を送り、健康的な若者へと成長していく中で

自分のルーツを辿るべく、GoogleEarthを使用する。

彼は自分の幼い頃の記憶を頼りに自分の住んでいた町「ガネストレイ」を探し出す。


【感想】

海外で実際にこのような迷子事件が起きていたというから驚きである。

2,3日電車が止まることがなかったり

それだけで言葉が通じない場所に着いてしまったり

幼い子供を金稼ぎに利用する汚い大人がいたり。

5歳のサルーが知るにはちょっと酷な世界ではあったと思う。

また、はじめは「母をたずねて・・・」的な

長距離をひたすらに我が家目指して歩くみたいな内容を想像していたけれど

これはこれで辛い。

物心つき始めくらいの頃のうっすらとした記憶を残したまま大人になったサルーの葛藤が上手く表現されていた。

「なんで子供1人いなくなったのに何も捜索願とか出されてないんだろう」と思うけれど

全て納得のいく彼を取り巻く環境があり

それこそがこの迷子事件に起因しているような気がする。

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