”無形の概念”をメンテナンスするということ

先日、バイク(原付き)のオイル交換をして、「これでしばらくは大丈夫だな」などと思っていた。毎週末の海と家の往復でしか乗らないので、走行距離はそれほどでもないが、何かあってからでは遅いのでメンテナンスには気をつけている。

自動車や家電、靴でも実体を持つ有形物を長持ちさせる際に、メンテナンスを行うのは普通のことだ。ここで湧いた「メンテナンスすべきものは有形物だけなんだろうか?」という疑問についての話をしたい。

まず、「無形物」でもメンテナンスは普通に行われている。アプリなどシステムのアップデートなどはその最たる例だと思う。
このあたりまでは感覚的にも違和感はない。さらに進んで、「無形の概念」の場合はどうだろう?

改めて問われると、個人的には違和感を感じてしまうが、「無形の概念」こそメンテナンスすべきという結論に至った。
例えば、法律やルールといった定められた概念は時代の変化に合わせてメンテナンスされなければ、形骸化したり実体にそぐわなくなったりと不具合が生まれてしまう。

では、定められてすらいない「無形の概念」はどうだろう。僕が想定したのは、人間関係や組織のようなものだ。これらは法律などとは違い時と場合で変化するが、やはり何らかのメンテナンスが行われないと長続きしないのではないか。”人間関係のメンテナンス”というと若干の抵抗はあるものの、薄い知り合いよりも仲の良い人を助けたい気持ちになるし、疎遠気味の人に定期的に連絡をすることは関係性の維持の観点では有益に思える。

更に対象範囲を広げて、とらえどころのない、”ブランド”や”文化”などの概念だとどうだろう?やはり、これらもメンテナンスが必要なのではないだろうか?逆説的ではあるが、適切なメンテナンスが行われなかったブランドや文化が消えていくのではないか。

ブランドとしての「在り方」、パーパスのようなものを決めてトップダウン的に浸透させるものは、メンテナンスのやりようがありそうに思える。一方で、まだ見えていない部分だが、文化のようなボトムアップ的に形成されていくもののメンテナンスとはどういう行為であるべきなのか。

ただ、「ブランドをつくる」ということは、作って終わりではなく、適切なメンテナンスを行い永続的に存在させていく行為だと言えるのかもしれない。そしてこのあたりが僕らが会社として取り組んでいきたいもののようだ。

text: Takehiro Nagi

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