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2015年6月の記事一覧
「まずは粉を練るんだ!」とジャムおじさんは言った。
2015年2月
子どもと楽しさを共有できるたくさんの作品のなかで、『アンパンマン』ほどシンプルかつ本気で誠実なものを私はあまり知らない。
頭部が交換可能なアンパンでできたヒーロー、アンパンマン誕生の背景にやなせたかしの従軍経験があるのは有名な話だ。戦場で「正義」という言葉のキナ臭さ と飢え苦しむ人々の実態を思い知った彼は、強い力で敵を倒すだけのヒーローに、そしてそれが「正義」として描かれる
世界中がいそぎすぎたらどうなるか――『チキチキチキチキ いそいでいそいで』(絵/荒川良二、文/角野栄子)
2015年1月
私が絵本というものにいちばん期待しているのは、「ページをめくった瞬間の爆発的な感動」です。たのしくても悲しくてもやさしくても怖くてもほほえ ましくても悪趣味でも狂ってても静かでも、その感動の種類はなんでもよいのですが、とにかくこのページからあのページへと移動した瞬間にびっくり仰天した い。それは映画とか小説とか漫画とかでびっくり仰天するのとはまた違った、絵本ならではの素敵な体験
ブレーメンには永遠に辿り着けない――『ブレーメンのおんがくたい』(グリム童話)
2015年1月
グリム童話、『ブレーメンのおんがくたい』。いくつかの版で絵本になっていますが、今回入荷したのは福音館書店刊行、スイス人デザイナーであるハンス・フィッシャー作のものです。
■ 「物語」との出逢い
私の娘が生まれて初めて出逢った「物語」は、この『ブレーメンのおんがくたい』でした。ほんの4年ほど前、彼 女が2歳の時のこと。子どもたちのためのぬいぐるみミュージカルの舞台を、
気のとおくなる話――『せいめいのれきし』(バージニア・リー・バートン)
2014年9月
■ 子どもの「なぜ」にどう答えるか
うちの娘の話ですが、「人間はむかしサルだった」ということについて異様に興味を抱いた時期がありました。テレビで見たか誰かに聞いたかしたのでしょう。
何度も「なぜ」「どうして」「なんなの」と迫られ、なんとかうまい説明をと思いがんばったものの、娘は首を傾げるばかり。「おとうちゃんも子どもの 時はおさるだったの?」と顔をしかめられたり、テレビに
『サラダでげんき』でぼく、げんき。――『サラダでげんき』(絵/長新太、文/角野栄子)
2015年1月
長新太さんの絵本は、どれを選んでもナンセンス&ハートフル。ためしに何冊か開いてみましょうか。
▲ 『キャベツくん』より、ブタヤマさんに
食べられそうになるキャベツくん
▲ 『ぼくのくれよん』より、キャーッ!赤が!
▲ 『にゅーっするするする』の一場面。これかなり怖い本です
まだまだたくさんありますが、最後に私が個人的に大好きな『サラダでげんき』を紹介し