【響け!ユーフォニアム3】9話感想


久美子と麗奈、とうとうお互いの意見が吐き出されてしまった。
麗奈、コンビニ前で緑と葉月の会話から逃げ出して、久美子とサシで話すため、メッセージを送るまでの一連の流れ、色々な要素が詰まっていた。

①久美子は、顧問の話題に向かないように、話しを逸そうとする。結果、顧問の事を聞かれるも、4人がいる状況にて、麗奈の前ではハッキリ述べる事が出来ず、当たり障りの無い表現に。いかにも久美子らしい言動だったと思う。

②葉月は、下級生がいる状況でも、ずっとB編成で、滝先生の実力至上主義を身を持って経験している。努力して今のポジションを獲得した過程があるので、自分の実力を認めて選んでくれた、という滝先生の選考を支持している。という考え方が明らかになった。

③緑は、中学時代の全国経験から、部内の空気感の重要性を理解している。久美子と真由が同じ実力という、緑なりの心遣いをみせつつ、ほんの少し劣っていたとしても部長の久美子が選ばれた方が良いと考えている。

④葉月と緑は、お互いの考え方を言い合える関係性。対して麗奈は、合宿で行った後輩への強い行動を緑に対しては出来なかった。挙げ句の果てに、その場から逃げるという行動に。

改めて分かる事は、葉月の真っ直ぐさ、緑の調和の大事さ、どっちつかずの久美子の卑怯さ、麗奈の未熟さ・幼さ、それと友達の友達とは、数年程度では真の友達になれるわけではないという人間関係のリアルさ、全てが詰まっていた。

その後、橋での一悶着があるけど、麗奈は久美子から同意の言葉が欲しかったのだろうか?
パーリー会議後の会話で、秀一に意見を聞かれた久美子が本心を言っていないことを察していた描写があったので、自分を肯定する言葉が欲しかったわけでは無いと感じた。結果、久美子の本当の気持ちを知ることになるけど『やっと本性を表したな、やっぱり久美子もそう思っていたんだ。』みたいに自分からこじ開けて行ったように思えた。
久美子が特別な存在だから、曖昧なままではいけないと感じたのだろう。
久美子に言い放った「部長失格」は、今まで溜まっていたストレス、八つ当たりも含まれていて過剰な言い方になってしまった。
不安定になる裏返しとして、麗奈も瀧先生の選考に疑問を抱き始めたのかもしれない。
麗奈の大事なものは、音楽・瀧先生・久美子なので、その2要素が崩れる事は、メンタル
に相当な影響を与える事は想像に容易い。

上記のように、9話後半は胸が詰まりながら観ていた人も多いと思う。そんな中で前半パートを思い出したい。奏と久美子の会話には本当に救われた。あの時間、久美子の自然な笑顔を引き出せる子は奏しかいなかった。奏の寄り添いといつものわがままキャラは久美子もそして視聴者も救われた。

仏の秀一の不貞寝にも心をほだされた。
副部長としてのレールを外れて私情寄りになっていたのを、レールに戻すため久美子が「副部長」と強調したように感じた。
久美子も口を緩めていたので、内心絶対に嬉しかったと思う。「なに?イライラしてんの?」ここの言い方は最高に良かった。

これらを精神安定剤にしつつ10話放送まで耐え抜きたい。
くみれい早く帰って来てくれ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?