読みかけ読書日記 「ルールに従う」
今「ルールに従う」という本を読んでいます。
どんな内容の本か?
道徳と言われるもの(いわゆる道徳、社会規範、エチケット、など)の中には、従う事で自己利益を阻害するように見えるものもあります。でも人間はそのルールに従っている、それは何故か?について書かれています。
500ページに及ぶ大作で、ルールに従うという特性(規範同調性向)が実は人間の文化、言語、合理性を形成する根っこであるとの論が、博学な著者の学際的な知見を元に展開されていきます。
と、それっぽく書いてますが、すみません、まだ読み切っていないです。
読書途中ですが、いろいろと新たな気づきを与えられてるので、ここまでの読書メモを書いてみました。
意思決定とは何か?
私たちの意思決定はその特性によって大きく2つに分けられます。
確定下の意思決定
意思決定の結果が確定している意思決定です。
その服を買うか? 買った服が必ず手に入ります
映画にいくか? 映画に行けば必ず映画が観れます
この場合の意思決定はシンプル、一番好きなのを選ぶ、以上です。
確率下・不確実性下の意思決定
意思決定の結果が一定ではない場合の意思決定です。
ギャンブル : 本命馬に賭けても必ず当たる訳ではありません
保険 : 保険に入るのと入らないのとどっちが得かは分かりません
この場合の意思決定はちょっと複雑、一番高い満足が得られそうなものを選ぶ、決定の際には、各選択肢がどのくらいの確度で発生すると思っているか?という情報を使います。
合理的意思決定モデル
上に書いた2つの意思決定をモデルにしたものが、経済学の「合理的意思決定」です。
超ざっくりいうと、人間は自身の欲求(選好)と予測(信念)に基づき一番高い満足が得られそうなものを選ぶ(期待効用最大化)というもの
厄介な問題
しかしこのモデルでうまく説明できないのが、道徳、社会規範、エチケット。
従来の合理的意思決定の考え方に従うと、期待効用最大化を妨げる結果となる場合も人はこれらのルールに従っています。
これまでのアプローチ
一見矛盾しているように見える、これらの現象もよーく突き詰めていくと期待効用最大化をしている、というアプローチが色々な方面から取られてきましたが、これは十分納得するに足るものを生み出していません。
ジョセフヒースのアプローチ
帰結主義ではだめ
従来の理論が、帰結主義になっているとことに問題があると著者は指摘します。
道徳的ルールに従うのは、従った結果(帰結)を得るためではなく、従うこと自体に価値を見出しているという考え方。カントの定言命法的な部類に入るものであると主張します
仮言命法 :「〜ならば、〜せよ」
定言命法 : 「〜せよ」
合理的意思決定は非帰結主義を排除しない
合理的意思決定理論には非帰結主義的考え方を取り入れることは出来ない、それを認めると理論が崩壊する。と思っている人がいるかもしれないが、合理的意思決定に非帰結主義を取り入れることは可能である。
道徳が合理性の源泉である
合理的な個人の集団が道徳を形成していったとする説が一般的であるが、逆である。道徳が文化、言語、合理性の元である。
以上です、読了したらまた書いてみます。
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